<高校野球兵庫大会:神戸北11-3白陵>◇2日◇1回戦◇G7 STADIUM KOBE
双子で日本の最高学府を目指す白陵のバッテリーが、最後の夏の戦いを終えた。
神戸北との対戦で、金井颯良(そら)投手(3年)と晴琉(はる)捕手(3年)の二卵性双生児が先発バッテリーを組んだ。
初回に2点を先制しながら、直後に追い付かれ、3回に勝ち越される苦しい展開。7回に再び同点としたが、その後突き放された。
悔しい敗戦にはなったが、2人には最後までやりきった充実感があふれていた。兄の颯良は「ストレートが良かったんですけど、変化球が入らなくてそれがちょっとしんどかった。でも、捕手が全部止めてくれたので、安心して投げられました」。弟の晴琉も「僕からチェンジアップを入れようと話して、そこから打者のタイミングがずれてきて、抑えられたと思います」と、信頼する相棒のプレーを振り返った。
白陵は毎年、難関国立大学に現役合格者を多数輩出する進学校で、22年には東大に20名を送り込んでいる。2人がそろって志望するのも、東大の理科1類だ。
そんな環境下での野球は、勉学のプレッシャーを感じながらのものだった。「僕らが部活してる間、周りが勉強してるっていうことを感じながらやっていました」と颯良。そんな事情もあってか、大学でも野球を続ける気持ちの強かった晴琉に対し、颯良はこの試合の前まで「野球はもう高校で終わろうと思っていました」と明かした。
だが区切りの試合を戦った後、颯良に気持ちの変化が訪れた。「やっぱり楽しいなと思った。大学でもまたやりたいなと、この試合で思いました」と大学野球に目が向いた。
葛藤も乗り越えた先に、心から野球の楽しみを味わえたことで、2人の目標が変わった。ともに東大に進学すること、から、目標の進学先で再びバッテリーを組むこと、へ。これから受験勉強に専念することになる2人は、すっきりとした笑顔で球場を後にした。