緻密な野球で目標を実現させる。第105回全国高校野球選手権青森大会は12日、ダイシンベースボールスタジアムで開幕する。創部初の8強入りを狙う青森南は2日、青森市内で練習試合を行った。佐藤正臣監督(49)率いるチームを引っ張るのは、豊岡拓海主将、山崎力内野手、渡部颯太内野手(いずれも3年)の「浪岡中トリオ」。磨いてきた機動力野球を発揮し、まずは3年連続の初戦突破に挑む。
青森南が機動力で先制した。0-0の2回2死一、三塁、佐藤監督がサインを送り、相手右腕がセットポジションに入ると、一走がスタート。挟殺プレーの間に三走が生還し、流れを呼び込んだ。1点リードの5回以降は4イニング連続得点で快勝。本番前に収穫を得た。豊岡は「今まで練習してきた走塁が、最近の練習試合ですべてうまくいっている。決まると気持ちいい」と笑った。
今春は驚異の粘りを見せた。県大会1回戦の青森工戦は3-3で延長タイブレークに突入し、連打などで6失点。指揮官は「ほとんどの人、球場全体が『終わったな』というのはあった。子どもたちにはずっと『諦めるな、何があるか分からないぞ』と言っていた」。同裏は押し出し四死球などで徐々に追い上げ、2死満塁から2点適時失策で同点。1点を追う11回無死一、二塁でも2点適時失策でサヨナラ勝ちを収めた。
佐藤監督は20年秋から監督となり、3度目の夏。「1年生から3年見ていて、自分がやりたい野球を理解してくれている」と、この代に信頼を置く。隙を見逃さない走塁や守備を突き詰め、チャンスで得点、失点を防ぐ術を植え付けた。渡部は「中学でやったことがないけん制やプレーもある。けん制を極めて、ピンチでも使えるように万全な状態にしたい」と力を込めた。
初戦の1回戦は13日に青森東と対戦。勝利すれば春県8強の弘前と激突する。豊岡ら3人は同中3年時の20年、コロナ禍で大会が中止となり、夏に市内の大会を戦って引退した。「不完全燃焼で終わった中学野球。コロナも明けて自分たちの全力プレーを思い切り出せるようになったので、みんなで頑張っていい結果を残したい」と豊岡。最大の目標は甲子園出場。自分たちの野球で過去最高の結果を残し、有終の美を飾る。【相沢孔志】
山崎(今大会の目標)「守備で貢献し、出塁して走って、チームに少しでも勢いを与えたい」
豊岡(今大会の目標)「守備では無失策。出塁率5割以上を目指して嫌な8番打者になりたい」
渡部(今大会の目標)「ホームランを打って貢献。一戦必勝でみんなの力を合わせて勝ちたい」