<高校野球福岡大会:沖学園9-2福島>◇6日◇2回戦◇福岡・小郡市野球場
高校野球福岡大会2回戦が行われ、沖学園は、元オリックス監督で、ソフトバンクでもヘッドコーチなどを務めた森脇浩司シニアディレクター(62)の指導効果で逆転勝ち。福島を9-2で下して、18年の100回大会以来2度目の夏頂点へ好発進した。
一方で、シード校の筑陽学園、東福岡など私学強豪が初戦で敗れる波乱が相次いだ。
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森脇氏がスタンドから見守る中、沖学園ナインが躍動した。1-2の5回2死一、二塁。「森脇さんが来て、本塁打や長打が増えた」という1番北岡英虎(ひでとら)外野手が、同点の左越え適時二塁打を放った。「タイミングを取る時に膝が沈む癖や、初球を見逃す癖をなくすように言われたら、打てるようになった」。今春就任した森脇氏の指導後、7本塁打と固め打ち。「来てくれたことは大きい」と感謝した。
2-2の6回1死一塁では、5番黒鳥琢磨投手(3年)の右越え適時三塁打で勝ち越した。「ティー打撃の時、『狙う所を決めて、そこに打ちなさい』と言われます」。打撃だけでなく、投球でも助言をもらった。「『フォームが開かないようにしなさい』『7割の力でストライクを入れたら打たれない』と言われます」。力感を抑え、右足がつりながら、6回途中2失点と踏ん張った。
森脇氏は南海、ダイエーで遊撃など内野手として活躍。引退後はソフトバンクヘッドコーチや、オリックス監督を務めた。19年に学生野球資格を回復。同校理事長との縁で、シニアディレクターに就任し、週平均3日間、指導を行う。6月には福岡トヨタ硬式野球クラブGMにも就任。多忙だが、試合に駆けつけパワーを注いだ。鬼塚佳幸監督(41)によると「守備のポジショニングなどで気づかされる」という。森脇氏は「素直なので、助言するだけで素晴らしい変化を見せる。捕れなかったボールが捕れたりする」と成長に目尻を下げた。
大会前、森脇氏は「備えが大事。同じ準備でも、先手を打てる準備をしなさい」と伝えたという。選手は期待に応え、たくましく輝いた。【菊川光一】