つくば工科・つくばサイエンス・横嶋翔太 部員集めに奔走、3年生から捕手に挑戦/茨城

試合後ガッツポーズを見せるつくば工科・つくばサイエンス・横嶋(撮影・村山玄)

<君がらんまん~ある敗者の物語~>

<高校野球茨城大会:下館一9-2つくば工科・つくばサイエンス>◇8日◇1回戦◇ノーブルホームスタジアム水戸

高校野球のドラマは、勝った者にだけ生まれているわけではない。日刊スポーツでは今夏、随時連載「君がらんまん」で、勝者だけでなく敗者にもスポットを当てた物語をお届けする。

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つくば工科・つくばサイエンスの唯一の3年生、横嶋翔太主将が重苦しい空気を打破した。6回までチーム無安打も、「自分がなんとかしてやろう」と7回先頭で中前打。塁上で笑顔を見せると、後輩たちも続き、初得点のホームを踏んだ。

つくば工科は本年度からつくばサイエンスに校名を変更。2、3年生は従来の工科、1年生はサイエンスの選手として出場した。入学時から同学年の仲間がいなかった横嶋は昨年、入部勧誘のチラシを作成し、校内で配布した。生徒だけではなく、保護者にも手渡すなど、やっとの思いで下級生を集め、部員は11人。単独出場にこぎつけた。佐藤将光監督(37)は「野球以外の努力もしていた。本当に成長した」と目を細めた。母雪江さん(50)も「苦しいこともあったと思うが、その姿を見せずにがんばっていた」とたたえ、「悔いなくやってくれたんじゃないかな」と涙ぐんだ。

部員集めに奔走し、3年生から捕手に挑戦した激動の高校野球人生。泥だらけのユニホームを指さしながら、横嶋は「100点満点です」。最後まで笑顔を絶やさなかった。【村山玄】