<高校野球福岡大会:門司大翔館3-2育徳館>◇11日◇2回戦◇光陵グリーンスタジアム
門司大翔館が1死を巡って、5日間にわたった異例の継続試合を制した。
今大会初めての継続試合となった一戦。1点リードの9回2死三塁から再開。背番号10の公文活樹(かつき)投手(3年)が、育徳館の4番打者を一ゴロに打ち取った。「ほぼ狙い通りでした」。投じた球数4球とも変化球。初球をカーブで入り、カウント2-1からもカーブを投じ、最後はひっかけさせた。
試合開始からわずか2分での決着。試合後、公文は充実感を漂わせながら「めちゃくちゃ緊張した。1人の打者に集中して、勝ててホッとしています」と振り返った。
門司大翔館-育徳館の一戦は7日に行われていた。だが、その日は7回から8回にかけて雨が強まり、9回は視界もさえぎられる土砂降りとなった。グラウンドには水が浮き始め、育徳館が9回裏2死一塁から1点を返し、なおも2死三塁のところで37分間の中断を挟み、異例の「継続試合」が宣告された。
当初は翌日の8日に仕切り直す予定だったが、3日連続で雨天順延に。
松本大輔監督(42)は「(公文が)春まではエースでした。(7日に)先発中村(翔)の球筋を(育徳館に)見せていたので、球威のある公文でいこうと決めました」と明かした。
試合2日前の9日に異例の大役を引き受けた公文は「やるしかないと思った。夏はエースではなくなったので、死ぬほど悔しかった。投げたい気持ちは強かった」と雪辱の思いも全4球に込めた。指揮官は「公文は中村(翔)と切磋琢磨(せっさたくま)してきてくれた。緊張したと思うんですが、よく乗り越えてくれた」と手放しで褒めたたえた。
5日間に及ぶ異例の一戦を制し、チームの士気も高まった。3回戦は昨夏代表で優勝候補の九州国際大付と激突する。公文は「全力で勝ちにいきたい」と力を込めた。