中越2年連続4強 大矢一颯が途中出場で3安打3打点「ヒーローだなって自分で思った」/新潟

高田北城対中越 8回2死満塁でダメ押しの2点二塁打を放った中越・大矢

<高校野球新潟大会:中越6-3高田北城>◇21日◇準々決勝◇ハードオフ新潟

中越が逆転勝ちで2年連続のベスト4入りを決めた。高田北城を6-3を破った。2-3の8回1死満塁からスクイズと押し出し四球で4-3と勝ち越し。直後の2死満塁で代打から途中出場の2番大矢一颯(いっさ)中堅手(3年)のこの日3安打目となる右越え2点二塁打でダメ押しした。準決勝は23日、ハードオフ新潟で行われる。

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大矢は二塁塁上で両手を大きく広げた。4-3と1点リードした直後の8回裏2死満塁。外角直球を引っ張ると打球は右翼手の頭を越えた。「ヒーローだなって自分で思った」。2点を追加。この回一挙4点で6-3。猛攻の仕上げを行い、勝利を確信した。

代打で5回裏からの途中出場ながら3打数3安打3打点。5回2死一塁で右前打。中堅の守備について迎えた7回は2死一、二塁から右前に適時打で2-3と1点差に詰めた。そして8回のダメ押し二塁打。「(試合に)出たら自分で決めるつもりだった」。4回戦の新潟産大付戦は無安打。準々決勝を前に手で取っていたタイミングを足で取るようにフォームを微調整した。先発落ちの悔しさをバネにした爆発だった。

序盤からの追う展開に本田仁哉監督(46)は「試合中はあまり使わない“甲子園”という言葉を使った」と言った。5回終了後に熱中症予防のために設けられた10分間のクーリングタイムで選手をロッカールームに集めて話した。「こういう試合をものにしないと甲子園に行けない」。

ミーティングで高まった集中力が終盤に形になった。8回、先頭の4番野本壮大投手(3年)が「単打でいい」と中前打。1死満塁では8回表の守備から途中出場の8番井野元颯空(さすけ)捕手が投前に同点スクイズ。その後、2四球での押し出しで勝ち越し、大矢の二塁打につなげた。

昨夏、準決勝で帝京長岡に延長12回0-1で敗れた。一昨年は新型コロナウイルス感染のため県大会出場を辞退。3年生は甲子園への思いを募らせてきた。「1試合1試合、大切に戦う」と大矢。18年以来12度目の優勝へ視界が開けてきた。【斎藤慎一郎】

○…高田北城の主将、内藤蒼太郎遊撃手(3年)の選手宣誓で始まった夏は、開会式会場のハードオフ新潟に戻ってきて幕を引いた。中越に3-6で逆転負け。“大魚”は逃がしたが、チームカラーの前向きな姿勢は貫いた。球速80キロ台のスローカーブを織り交ぜて中越打線を相手に先発7回を9安打2失点(自責1)で奮投した坂木陽投手(3年)は「エラーした選手も下を向かない」と17年以来の夏4強を目指したチームの雰囲気を明かした。7回までのリードは守れなかったが、坂木は「自分は野球が楽しかった。みんなも楽しんだと思う」と話した。