<全国高校野球選手権:仙台育英4-3履正社>◇17日◇3回戦◇甲子園
仙台育英(宮城)が昨年に続き準々決勝進出を決めた。
エースの意地が勝った。「自分がマウンドに上がったからには抑えたい」。同点で迎えた6回、高橋煌稀投手(3年)は強い気持ちでマウンドに上がった。140キロ中盤の力強い真っすぐを内、外に丁寧に投げ分け、チェンジアップ、スライダー、カットボール、カーブと多彩な変化球で緩急をつけ、打たせて取った。「ストレートの調子がよかったので、自信をもってマウンドに上がりました。とにかくこの1戦を勝ちきることができてよかったです」と、胸を張った。
流れを引き寄せる投球に、味方打線も応えた。8回表1死三塁では、小学校からバッテリーを組む尾形樹人捕手(3年)がカウント1-0から高めの難しいボールをスクイズし、勝ち越しに成功した。
高橋はその裏、2死一、三塁のピンチで代打を迎えると、ギアを1つ上げた。「代打で初対戦の選手だったので、自分の真っすぐで押せると思いました」。全球真っすぐで勝負し見逃し三振に抑えると、普段見せないガッツポーズを見せた。「あまりやらないんですが、自然に出ちゃいました。うれしかった気持ちが強かったので」と、恥ずかしそうに笑った。履正社の強力打線に対し、4回を投げ4安打無失点に抑える好救援。エースとして堂々の投球で勝利に導いた。
初戦の浦和学院(埼玉)戦では2番手で登板も4回を5失点。「暑さに慣れていなくて調整方法を間違えました。インナーが落ちていて、真っすぐの指のかかりが悪く、長所の真っすぐを生かせていなかった」。翌日からはチューブを使ったトレーニングで肩の外旋、内旋の動きを調整した。2回戦の聖光学院(福島)戦では抑えで1回を無失点に抑え、手応えをつかみ、この日の投球に備えた。
強豪・履正社との息詰まる熱戦を制した。「昨夏、今春の甲子園があったから、どんな時も冷静に投げられます」。甲子園の経験を最大の武器に、連覇へまた1歩近づいた。