<高校野球秋季東京大会:関東第一4-1創価>◇5日◇決勝◇神宮
関東第一は最速145キロ右腕・坂井遼投手(2年)が9回1失点完投で、8年ぶり5度目の優勝を決めた。
準決勝から連投となったが、4-1で創価に逆転勝ち。センバツ出場が濃厚となり、明治神宮大会(15日開幕)の出場権も獲得した。創価は4回に1点を先制したが守り切れず。29年ぶりの優勝を逃した。
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坂井の目から、涙があふれ出た。最後の打者を二ゴロに仕留めた瞬間は「あれっ、あれって思ったんですけど」と、うれしすぎて実感が湧いてこなかった。だが、駆け寄ってきた二塁手の小島想生内野手(2年)の泣き顔を見ると、感情が一気にあふれ出た。「これで勝ったら甲子園だ」と思って臨んだ決勝で、125球の1失点完投で東京の頂点に立った。「彼1人でいこうと決めてました」と話す米沢貴光監督(48)の期待に応えた。
リリーフ登板で3回1失点に抑えた準決勝から、2試合連続のマウンド。4回に先制弾を浴びたが、前日に57球を投げた疲労も見せず、カーブ、スライダー、チェンジアップを織り交ぜ、逆転劇を呼び込んだ。
中学時代は「江戸川南ボーイズ」で外野手。高校入学で念願の投手に転向し、中学からチームメートの熊谷俊乃介捕手(2年)とバッテリーを組んだ。寮では同部屋となり、会話を重ねて絆を深めた。その熊谷が6回1死二、三塁で中前に同点適時打。女房役の一打で、打線がつながった。
憧れの甲子園が見えてきたが「テレビでしか見てなかったので、なんかあるのかなって」と、まだ夢見心地。投手転向から1年半。投手としての伸びしろ十分な右腕が、新たな世界を切り開く。【佐瀬百合子】