<センバツ21世紀枠9地区候補校発表>◇8日
来春の第96回選抜高等学校野球大会(24年3月18日開幕、甲子園)の21世紀枠地区候補9校が発表された。東北地区からは、仙台一(宮城)が選出された。
同校は、1892年(明25)に宮城県尋常中学校として創立。130年以上の歴史がある県内屈指の公立進学校だ。今年は春に38年ぶりの東北大会出場を果たし、夏は16強。秋には17年ぶりの東北大会出場を決め、初戦で八戸学院光星(青森)と対戦。今春の東北大会では同カードで2-12の5回コールド負けを喫していたが、秋は2-5と敗れはしたものの食らいついて、春からの成長を示した。
選出理由には「選手が主体となって最先端の栄養学やトレーニング理論を探求し日々実践している」ことや「春、秋と東北大会出場を果たし、ディフェンス力も安定している」ことが挙げられた。また、同校から約7キロ離れた若林区荒井にあるグラウンドは、海岸から3~4キロの所に位置し、11年の東日本大震災により仙台市内で唯一、津波で甚大な被害を受けた。長期間にわたって活動が困難だった経験から、『ふるさとの杜再生プロジェクト』に参加しており、地域住民と協力して海岸防災林の育樹活動を行っていることも選出理由の1つとなった。選出に、同校のOBでもある千葉厚監督(45)は「先輩たちが積み重ねてきた成果が今、出ている。本当に幸せなこと。東北の代表に選んでいただいたことに感謝の気持ちでいっぱいです」と〓(順の川が峡の旧字体のツクリ)を緩ませた。
地区代表に選出されたが、チームに慢心はない。小川郁夢(いくむ)主将(2年)は練習前のミーティングで「選ばれなかった東北のチームや他の地域のチームなど、何千校と選ばれていない高校がある。その方々の気持ちも背負ってこれからやっていくぞ」とチームを引き締め直した。「しっかり夏に向けて、高いモチベーションでやっていけたら」。気を緩ませず、春の先の夏までを見据えている。
1950年以来、74年ぶりの甲子園が1歩近づいた。今後は、来年1月26日に行われる選考委員会で、全国で2校の「21世紀枠」を含む代表32校が決定する。
1923年(大12)に甲子園初出場。以降夏3度の出場もセンバツは未出場。主な卒業生は小説家の井上ひさしや俳優の菅原文太ら。