【センバツ】大阪桐蔭・西谷監督、歴代最多68勝裏に幾度も悔し涙、苦しみ…常に「次へ」の姿勢

北海対大阪桐蔭 3回裏大阪桐蔭2死満塁、西谷監督(奥)は岡江の左前2点適時打で先制し笑顔を見せる(撮影・上山淳一)

<センバツ高校野球:大阪桐蔭7-1北海>◇22日◇1回戦

大阪桐蔭の西谷浩一監督(54)が、智弁和歌山・高嶋仁前監督(77)が持つ甲子園の監督歴代最多勝となる68勝に並んだ。

初対戦の北海を相手に7-1と快勝し、節目の記念星を手にした。センバツ通算32勝もPL学園・中村順司元監督を超えて単独トップに躍り出た。これで今大会近畿勢の連敗を5でストップ。報徳学園(兵庫)も延長タイブレークの末にサヨナラで愛工大名電に勝利し、2回戦に進出した。

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西谷監督の歩みは止まらない。夏の全国制覇をやり遂げ、ベンチ前で校歌を歌い終わった直後、真顔で「先生、秋、どうしましょう…」と隣の有友茂史野球部長(59)に向かってため息をつく。勝利の余韻に浸るのは、教え子の笑顔を見た瞬間だけ。常に「次へ」の姿勢で大阪桐蔭を率いる。

どの世代の教え子に対しても、高校最後の試合を勝って終える喜びを経験させたいという思いが指導の根底にある。常にプロ注目の選手が並ぶわけではない。14年夏は香月一也(オリックス)がいたが、現在は母校でコーチを務める中村誠主将を軸に団結力で全国制覇。大阪桐蔭で野球をやりたいと入学してきた才能に、全力で報いようとする。

「当代最強」「常勝」と言われても、心の中で幾度も悔し涙にくれてきた。11年夏の大阪大会決勝は先発した2年生の藤浪晋太郎(メッツ)が序盤のリードを守りきれず、故障で本調子ではなかった3年生エースに最後を託し、押し出し死球でサヨナラ負け。「一番残酷な負け方をさせてしまった」と苦しんだ。

采配への批判は何を言われても受け止める。ただ、1人の選手に敗戦の責任が集中する試合だけは作りたくない。そんな思いを積み重ね、歴代最多の68勝にたどり着いた。【堀まどか】

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