リベンジのために頭を丸めた主将 勝利届かずもエースとバッテリーを組めて「幸せです」/神奈川

試合には敗れたが試合前日に頭を丸め、覚悟を見せた鶴嶺・猪田(撮影・深田雄智)

<ラストカレンダー~夏の終わり~ 鶴嶺・猪田大貴捕手(3年)>

<高校野球神奈川大会:横浜隼人6-3鶴嶺>◇9日◇バッティングパレス相石スタジアムひらつか

新チームから任された主将と捕手という役割。それまでは投手だったが、同期にはエース上川洋瑛投手(3年)がいたため、バッテリーを組む道を選んだ。

エースとバッテリーを組む上で「コントロールがすごい。自分のほしいところにボールが必ず来ます」と賛辞を惜しまない。

昨年までのチームは上川に頼り切りのチームでまとまりがなかったと振り返る。それでは強豪私学に勝てず「上川のチームと言われてしまう。鶴嶺というチームとして認めてもらうために」主将として奮起を促した。

練習試合でも勝利が増え、手応えをつかんだ夏。相手は昨年敗れた横浜隼人だ。「必ずリベンジを」。前日には伸びていた髪を刈るほど本気だった。

試合は4点を先制されるも3回に満塁の場面で打順が回ってきた。「強く振ることを意識して」。チームがつないだチャンスを無駄にはしなかった。横浜隼人のプロ注目エース・沼井伶穏投手(3年)のボールにフルスイングした打球は左中間に落ち、反撃の2点適時打となった。

しかし甲子園出場経験のある強豪私学は強く、雪辱は果たせなかった。「力負けです」と主将は肩を落とし、涙した。しかし悔いはない。「上川とバッテリーを組めて僕は本当に幸せです」。

主将は今後野球から離れる予定だが「この経験は財産。今後の人生に必ず生かします」。笑ったその姿はとても似合っていた。【深田雄智】