久慈東、最終回5点差でも勝利信じ大声援「最後の夏」背負った3年生たちをたたえる/岩手

久慈東対一関一 「久慈東」としての最後の夏を終え肩を落とすナイン(撮影・木村有優)

<高校野球岩手大会:一関一5-0久慈東>◇11日◇1回戦◇花巻球場

最終回に5点差があっても、久慈東の勝利を信じるナインの声と大声援は変わらなかった。

来年度から久慈工と統合し、新設校となることが決定している。同校として臨む最後の夏は、一関一に0-5で敗れ初戦で散った。先発したエースの中崎健聖投手(3年)は初回に2点、2回に1点を失い5回で降板。「自分としても、学校としても最後の夏に緊張がありました…」と消えかかるような声で言った。

昨年から主軸を担い、昨秋からは主将にも就いた。「みんながひとつにならないと強くはなれないので、声掛けを徹底しました」と、1年で気配りができるリーダーへと成長した。降板した6回以降は一塁手として声を出し続け、役目を全う。願いはかなわなかったが、最後の瞬間まで諦めなかった。その姿は、スタンドにも届いたはずだ。

今年4月、責任教師から転身した佐々木達監督(35)は選手たちを集め「20年間、久慈東高校を応援していただいた皆さんへの恩返しをするためにも、球場で校歌を歌おう」と呼びかけた。「勝利から招待される」ため、他の生徒の模範となるよう、学校生活から見直した。幼児や児童向けの野球教室を行うなど、地域に根付いたチーム作りも目指した。

指揮官は「人生は失敗や悔しさから始まると思うので、これからに生かしてほしい。3年生には『久慈東』最後の代として重要な一部を担ったことを伝えたい」と、学校としても「最後の夏」を背負った3年生たちをたたえた。創立20周年と同時に閉校となるが、築いてきたものは多くの人の心に刻まれた。【木村有優】

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