<高校野球神奈川大会:向上2-0上溝南>◇11日◇2回戦◇サーティーフォー保土ケ谷球場
悔しさをバネに進化を遂げた。今春の神奈川大会4強の向上が上溝南との初戦に臨み、3本柱の一角で先発した「背番号10」の大森逢沙斗(あさと)投手(3年)が好投した。7回無失点11奪三振で勝利に貢献した。
エースナンバーを背負う百瀬匠(たく)投手(3年)、最終回のピンチを無失点に抑えた桧原佳威(かい)投手(3年)を擁する中で、先発マウンドを託された。「0に抑えることだけ考えた」。初回から3者連続三振に仕留めて波に乗った。「得意なスライダーを見切られるようになったので」と春の大会後から磨き、今は決め球と明かすカットボールも駆使し、相手に隙を与えなかった。
夏にかける思いは人一倍大きい。春の大会前は好調でエースナンバーを背負って臨むも結果を残せず、夏は背番号1を百瀬に明け渡す形となった。「春は四死球が多かった」。悔しさを忘れず、課題の制球面に着手し、この日の登板では1つも与えなかった。
最後の夏に「百瀬の手の内を明かさないことが夏、勝つ上で重要」と分析する。実際に初戦も温存に成功した。「投手力で勝ったと言われたい」。ポーカーフェースが強みと明かす右腕は、この暑い夏を淡々と投げきる。【深田雄智】