【一問一答】好発進の仙台育英、強さの秘訣が見えた須江航監督の言葉 着々と制覇へ前進/宮城

仙台育英対松島 指示を送る仙台育英の須江航監督(撮影・黒須亮) 

<高校野球宮城大会:仙台育英15-0松島◇13日◇2回戦◇仙台市民球場

昨夏甲子園準優勝の仙台育英が初戦を突破した。先発した武藤陽世投手(3年)が、最速145キロの直球を披露。2番手はこの夏が初のベンチ入りとなる大山隆真投手(3年)が、左サイドハンドから角度のある球を投げ込んだ。さらに、1年生の今野琉成内野手が背番号4を背負い、「9番三塁」でスタメン出場するなど、新戦力を加えて盤石の戦いぶりだった。プロ注目の最速151キロ右腕・山口廉王(れお)投手(3年)は登板機会がなかった。次戦は東北-石巻工の勝者と、15日の午前9時から石巻市民球場で対戦する。

【須江航監督(41)の一問一答は以下の通り】

-初戦に勝利

対戦相手がどこでも何回戦でも、1試合ずつ丁寧に戦わなきゃいけないので。そういう意味では理想的な試合を初戦からできて。着実に成長してるなって。去年の秋よりも春、春よりも夏って、ちゃんとステップアップできてるなっていう風に自分たちも思えたんじゃないかなと思います。

-今日の試合でイメージしたことは

もうシンプルに一戦必勝です。で、自分の長所と向き合って、短所は周りがカバーするっていうことです。もう夏なので。今までの失敗だとか、今日の試合中のミスやエラーとか。もし三振とか失点とかあったとしても、それは全部もう水に流していいので。夏っていうのはとにかくノンストレスでやればいいだけなので。準備だけちゃんとして、笑顔でやってくれたらそれでオッケーです。というのがテーマです。もう夏だから、もう全てがこの日のためにやってるわけだから。僕らセンバツも出てないので、今日から勝ち上がるためにやってるから。いいことは自信もってやればいいし、やれないことは本人のせいじゃないので。いいことは自信にして、悪いことは全部もう監督のせいにすればいいだけの話だということで、試合前に言ってました。

-昨夏甲子園を経験した鈴木拓斗選手がスタメン出場ではなかった

鈴木がちょっとまだケガの状態が万全じゃないので。次スタメンで行くか行かないかってことだったんですけど。初戦はちょっと無理してもしょうがないかなって感じだったので。無理すればいいんですけど、そんな無理させてもしょうがないので。

-先発の武藤陽世投手の出来は

良かったと思いますよ。出力もあったし。仙台市民球場のガンはかなり絞ってましたよね。145キロだそうです。ちゃんとしたガンは。出力が戻ってきたので、一時期147キロとか投げてたんですけど、春に(左脇腹を)肉離れしてからちょっと130キロ台ぐらいしか出なかったんですけど、やっぱり夏にちゃんと調整できてきたので。でも145キロを複数回計測してましたっていう。正しいガンそういう風に言ってくれてたので。彼が出てくると、左はピッチャーにすごく柱ができるので大きいです。ナイスピッチングでした。

-2番手の大山隆真投手は左のサイドハンド。珍しいタイプ

隠してないですけど、隠し球なので。この子が全選手の中でイニングをしっかり食ってくれる。制球力が高く、打たせて取れるピッチャーを1人絶対に選びたいんだっていう風に言い続けてきて。文句無しですね。彼が文句なし。その結果を出したので、上投げからサイドスローに転向して。そして、いろんな試合で結果を出したので、彼が、ちょっと大げさな言い方しますと、彼がそのうちを象徴する選手ですね。うちは夏に必ず初めてベンチに入って活躍するって子がいるので。彼は初のベンチ入りになるので、地区大会を含めて。「This is 仙台育英」みたいな選手であると思って。彼がきっと苦しいとこで投げてくれると思います。文句なしの選出です。

-大山投手のサイドスロー転向は

2年生の冬頃じゃないかな。それぐらいだと思いますね。自分の生きる道を探して、相談して。本人もやりたいし、どうかなっていうので。本人が選んで、地道に。最初は箸にも棒にも引っかからなかったですけど。4月くらいからとても安定してきて。5月、6月の練習試合や紅白戦で、数字は忘れちゃいましたけど、四死球が1個か2個ぐらいしかなかったんですよ。20人ぐらい投げて。それでもう(ベンチ入りが)決まりです。

-最速151キロの山口廉王(れお)投手や武藤投手など速球派が目立つ中で貴重な存在に

ブンブン振るような、うちのすごく振れる選手を9人DHみたいに並べた紅白戦でも抑えましたし。強豪校との練習でも短いイニングにしたらしっかり抑えてくれたので、色の違うピッチャーがいるっていうのは強みになるので、ありがたいです。

-2年生の佐々木義恭外野手が本塁打を打った

彼が本来持ってるものを発揮していくと、一気に打線の厚みが出るので。彼は1番とか4番とか打ってきた選手なので。すごく重要な2番として置いてるので。メンタリティーもすごい強い子なので。思い切りの良さが出て良かったです。その次の打席のレフト前がですね、あれができるかできないかで、夏勝てるか勝てないかって。ホームランはたまには出ますけど、そのホームラン打った後に粗く打席が終わらないで、ちゃんとタイムリーを逆方向に出せるというのが評価できるということですね。夏に活躍できる人の条件だと思います。

-2年生の出場が多かったが

2年生を(あえて)出したつもりはないですね。なんて言うか、僕は下級生とか上級生とか、別にそういうつもりはなくて。純粋に競争に勝ち上がった子を出して。ここから立ち上がっていくために必要な起用方法があると思うので。代走とか代打とか守備固めとかってあるので。必ず今日は出来る限り1人でも多く出したいと思ってます。いつも一緒ですけど、いつもそういう風に思ってるので。スペシャリストが(ベンチに)入ってるので、総合力だったらスタンドにいい選手はいっぱいいるんですけど。あなたは守備ナンバーワンとか、あなた走塁ナンバーワンとか。何かのナンバーワンが割り当てられてベンチに入ってる子が多いので。そういう子をちゅうちょなく起用していこうと思います。

-今日の選手起用に関しては守備と打撃どちらに重きを置いたか

もう守備に全振りしてます。もうこれはお話ししてきた通りで。春の東北大会までは、いくらエラーしてもいいから、攻撃で僕らが今年の夏にどういうパフォーマンスを出せるかというのだけを追求してきたので。でもちょっとエラー多すぎましたけど、春も。でも、そういうつもりでやってたんですよ。春の東北大会が終わったら必ず守れる子を起用するということだったので。ベンチ入りからスタメンが東北大会って随分変わってると思うんですけど、そういうことです。

-主将の湯浅桜翼(おうすけ)内野手のポジションがサードからセカンドに変わった

これが一番堅いっていう判断です。湯浅セカンド、サード今野がうちのチームの中で一番守備が堅くなる布陣だっていう判断です。

-今野琉成内野手は1年生

いや、もう100点あげたいですよ。1年生で(ベンチに)入ってる時点でもう100点ですよ。別にスーパー1年生だなんて思ってないですけど、競争で、将来性とかじゃなくて、競争で勝ったから。一番守れます。(遊撃の)登藤を除く全選手の中で一番守れるので。

-今野はどんな特徴が

正確な捕球と、とても強いスローイングを持ってます。あとはもうなんていうか、1年生なんですけど、尊敬できるぐらい、もうなんていうか、取り組みが素晴らしい。感動しますよ。ノートとか見たら、自分がこうあるべきだとか、1年生でベンチに入るってことはどういうことなのか、自己理解が素晴らしいので。(ここで)見せたいくらいですね。

-1年生で1ケタの背番号というのは阪神に入団した山田脩也以来か

はい、そうですね。実力は及ばないかもしれないですけど。取り組みだったら(山田の)上を行くなと思います。

-次戦は東北と石巻工の勝者ですが、気持ちの面では変わらず

変わらないです。もう相手は関係ないので。守り勝つだけです。僕らは10-9では勝てないので。とにかく少ない失点に抑えて、粘り強く勝つっていう。スケールはないかもしれないですけど、1年を通して、こういう野球をして、夏、7月はこういう野球をするっていうことを計画してきたので、センバツに行けなかった瞬間に。なので、全て計画通り進んでますから、あとはやるだけです。