憧れはヤクルト石川雅規 168センチ別府翔青の小さなエース甲斐康太、180球の力投も涙/大分

別府翔青対柳ケ浦 マウンドを最後まで譲らず180球を投げた別府翔青・甲斐(撮影・佐藤究)

<ラストカレンダー~夏の終わり~ 別府翔青(大分)甲斐康太(3年)>

<高校野球大分大会:柳ケ浦6-5別府翔青(延長11回タイブレーク)>◇17日◇2回戦◇別大興産スタジアム

エース甲斐は、静かに敗者の列へ向かった。「みんなに申し訳ない。自分の甘さが出た」。つらい幕切れに目に涙を浮かべ、チームメートに頭を下げた。

5-5で迎えた延長11回1死満塁。相手4番に対し、ストライクが入らない。初球から3球連続でボール先行。「握力がなくなって。足もつりかけていた」。酷暑の中、疲労は極限状態だった。この日の180球目。渾身(こんしん)の直球を投じたが、低めに大きく外れる。タイブレークの末、痛恨の押し出し四球で力尽きた。10回1/3を8安打6失点(自責3)。計11四死球も、マウンドは誰にも譲らなかった。

168センチ、65キロの小さな左腕。憧れはヤクルト石川だった。「今年の冬から投球術を意識するようになった」。同じ左で、背格好もほぼ一緒。球界最年長投手を参考にした緩急で、8回まで無失点投球。最速128キロ直球に、80キロ台のスローカーブを織り交ぜた。結果はサヨナラ負けも、あと1歩で大金星の奮闘に「後悔はありません。これまでで一番印象に残る試合ができた。自分の力は発揮できたかな」。涙をぬぐい、胸を張って、高校野球に別れを告げた。【佐藤究】

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