<全国高校野球選手権福島大会:聖光学院6-0日大東北>◇17日◇2回戦◇県営あづま球場
3年連続の夏の甲子園出場を狙う聖光学院が強豪日大東北に6-0で快勝し、初戦を突破した。最速145キロ右腕のエース高野結羽(ゆう)投手(3年)が先発し、6安打5奪三振無失点の完封劇。打線も3回1死一、二塁から4番の木村秀明外野手(3年)の右越え2点適時三塁打で先制すると、終盤にも追加点を奪って初陣を飾った。
◇ ◇ ◇
初戦から夏8度の甲子園出場経験を持つ相手との大一番。試合当日、高野は球場到着と同時に先発を告げられたが「自分が投げるつもりだった」。エースらしく、準備は万全だった。
強力打線相手に、強気に内角を攻めた。立ち上がりの1回はすべて内野ゴロに抑えた。春季東北大会の初戦。今春センバツ8強の青森山田(青森)にサヨナラ負けし、内角を攻めきれなかったことが敗因のひとつと捉えた。以降の投球練習では、ひたすら打者の内角に投げ込んできた。「練習の成果が発揮できた」。投球に好感触を得て波に乗った。
昨夏甲子園では背番号19をつけ、2年生で唯一のベンチ入りを果たした。1回戦の共栄学園(東東京)戦では救援登板し、2回2/3を無失点と好投。だが重圧も大きかった。「先輩たちを負けさせられないという気持ちでいっぱいいっぱいだった」。先輩の「最後の夏」を背負い、がむしゃらに腕を振るだけだった。
エースとして迎える最後の夏は、メンタル面が課題だった春とは一転した。4回には無死満塁と、この試合最大のピンチを招いたが「1、2点を取られる覚悟だった」と冷静さが功を奏した。変化球と要所での直球もさえて無失点で切り抜けた。「最後なので『ガツガツいって負けたらしょうがない』という覚悟ができている」。今では気持ちの強さも武器のひとつだ。
昨夏は先輩たちに連れて行ってもらった聖地。今年は初戦から自らの好投で強敵を下し、この先も強気の投球で甲子園への道を切り開いていく。【木村有優】