<ラストカレンダー~夏の終わり~ 横浜隼人・沼井伶穏投手(3年)>
武相に5回8失点と打ち込まれた。「周りの人たちに支えてもらった恩返しをしたかったので」。甲子園に行けない申し訳なさに、涙を落とした。
何度も汗をふき、のどを潤した。「2回戦の鶴嶺戦で足がつりそうになって。水分を取るのは本当に大事だなととても感じました」。過酷な夏。投げない日は仲間の水分補給を手伝った。クーラーボックスのフタが中途半端に開いていたら、人知れず中を整理し、しっかりと閉じた。
父はアフリカの国、ナイジェリアの出身。沼井は「アフリカの難民の子どもたちのために水道を引いてあげたい。そのためにお金を稼ぎたい」と中学時代から志し、最速150キロ右腕と注目される段階まで来た。
ビッグな夢は1人の力じゃなしえない。「仲間の大切さが身に染みました。夏休みもまずは、一緒に頑張ってきた投手陣仲間と遊びに行きたいです」。希望進路は純度100%。「卒業してプロに行きたいです。18歳で。そうすれば自分の夢も早く達成できるんじゃないかなって」。25歳か26歳くらいで、アフリカの力になる男になれるように-。夢を実現させた時にともに喜んでくれる仲間たちが、横浜隼人でたくさんできた。【金子真仁】