<ラストカレンダー~夏の終わり~ 向上・北野龍彦主将(3年>
<高校野球神奈川大会:東海大相模6-4向上>◇23日◇準決勝◇横浜スタジアム
午後5時、まだまだ強く赤い西日の中で向上・北野龍彦主将(3年)は3年生に囲まれた。「おまえら、ほんとにありがと」。照れるように笑い泣きした。
創部59年目での初優勝を狙った。平田隆康監督(49)が「ずっとおまえらと野球してたかった」と言うほどのチームワーク。監督は「北野のチーム」と何度も口にした。そんなリーダーが思いを伝える。
「本当に59期で良かったなって。まじで。おまえらと甲子園行きたかった。ずっと歴史変えるって言ってきて変えられずだったけどベスト4まで行けて」
東海大相模の長打攻勢で先制されながら2度、逆転してみせた。「俺たちだから逆転できたし、最後まであきらめずにできたと思う」と仲間たちに言い切る。8回に1点を勝ち越し、なおも1死満塁のチャンス。北野は遊ゴロに倒れた。2点リードができず、その裏に3点を奪われ負けた。悔しい悔しいあの打席。
「人生で一番大きい応援もらって、あれで打てなかったのが相当おかしかったんだけれど、あれは絶対打てた応援だったって今でも思ってるから」
濃密な2年半を「ありがとう」と締めた。はなをすする選手たち。ともに戦った女子マネジャーたちがはっきり温かく「ありがとう」と返した。【金子真仁】