東洋大姫路、夏11年ぶり4強「帰ってきた甲斐あった」履正社から母校復帰の岡田龍生監督/兵庫

神戸国際大付対東洋大姫路 4回裏、選手に指示を送る東洋大姫路・岡田監督(手前)(撮影・上山淳一)

<高校野球兵庫大会:東洋大姫路4-2神戸国際大付>◇24日◇準々決勝◇明石トーカロ

兵庫大会は、東洋大姫路がプロ注目右腕の津嘉山(つかやま)憲志郎投手(3年)を擁する神戸国際大付を退け、13年以来11年ぶりの夏4強入りを果たした。履正社の監督として19年夏に全国制覇に導き、22年4月から母校を率いる岡田龍生監督(63)は就任3年目の夏で初めてのベスト4進出。近年苦戦が続いていた同校を岡田イズムで改革し、13年ぶりの聖地へあと2勝とした。

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名門復活の気配が漂ってきた。母校を夏11年ぶりの4強に導いた岡田監督は「帰ってきたかいが、だいぶあったいうことですね」と目尻を下げた。

勝利への采配を随所にちりばめた。1回、先頭が安打で出塁すると次打者に送りバント。確実に得点圏に進め、敵失で先制点を奪った。1点リードの6回にも犠打で1死二塁を作り、三塁打で得点。さらにスクイズでたたみかけ、神戸国際大付を突き放した。「きっちり物事を進めないとトーナメントって勝てない。夏は特にそういう大会」。肝に銘じる信念を遂行した。

履正社を13度甲子園に導き、19年夏に日本一。準優勝も2度経験し、通算22勝を挙げた。そして「もう1度、東洋大姫路に全国優勝旗を」の思いで、22年4月から母校の監督に就任した。77年夏の高1時にはスタンドから全国制覇を見た。三塁のレギュラーで出た3年センバツは4強入り。「TOYO」を再び甲子園で躍動させたい思いは強い。

監督就任1年目はセンバツ出場直後のチームを率いたが、夏は4回戦敗退。2年目の昨夏も5回戦で敗れた。「なかなか思うようにはいかない。監督のやり方が浸透するには1日2日じゃだめ」。粘り強く指導にあたり「夏は打てないと勝てない」とフィジカル強化も進めてきた。この日3安打1打点の見村昊成(みむら・こうせい)外野手(2年)も成長した1人。「一番いい大きくなり方。順調に体作りに力を入れてること自体、自覚してやってくれている」と目を細める。

チームは11年を最後に夏の甲子園から遠ざかる。この日はスタメン9人中7人が2年生。「勝つのを見て育ってない。新たな景色をどんどん見ていかないと、サイクルができてこない」と大舞台で学ぶ重要性も説いている。「やっぱり行きたいですよね。景色を見させてあげたい」。夏13年ぶりの「景色」まであと2勝だ。【林亮佑】

◆岡田龍生(おかだ・たつお)1961年(昭36)5月18日生まれ、大阪市出身。東洋大姫路では正三塁手だった79年センバツで4強。日体大から社会人の鷺宮製作所を経て、85年から桜宮(大阪)のコーチを務め、87年春に履正社監督に就任。夏は97年、春は06年に甲子園初出場。14、17年とセンバツ準優勝し、19年夏に阪神井上らを擁して全国制覇。22年4月から東洋大姫路の監督に就任。主な教え子にオリックスT-岡田、ヤクルト山田哲、阪神坂本ら。保健体育科教諭。

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