PL学園唯一の硬式野球部員・川村得が来春から軟式転部を検討「少しでもPLのユニホームを着て」

東海大学付属大阪仰星対5連合 ボールボーイをするPL学園硬式野球部・川村(撮影・石井愛子)

活動休止中のPL学園(大阪)の唯一の硬式野球部員、川村得(とく)内野手(2年)が26日、来春から軟式野球部への転部を検討していると明らかにした。昨春に硬式野球の活動を熱望し、9年ぶりに“新入部員”として加入した川村。「来年4月から転部しようかなと考えていました。少しでもPLのユニホームを着て世間に出続ける方がいいのかな」と明かした。

硬式、軟式ともに胸に「PL GAKUEN」と書かれた同じ伝統のユニホームを着用している。この日、住之江公園で第69回全国高校軟式野球大会(8月25日開幕、明石トーカロ、ウインク)の大阪大会1回戦が行われ、部員3人のPL学園は枚岡樟風、大商学園、泉尾工、鶴見南と連合チームを組んで東海大大阪仰星戦に臨み、3-6で敗戦。川村はボールボーイとして参加して三塁側ベンチ横から戦況を見守っていた。

同校の軟式野球部はかつて大阪勢最多の全国大会11度出場を誇り、01年には日本一も達成した。名門に所属する藤通伴内野手(3年)、鈴木奏斗内野手(3年)、女子部員でこの日は記録員としてベンチ入りした乾穂春内野手(3年)の3人はこの日で引退。1、2年の部員がいないため、休部する方向性だった。ただ、今年5月から合同で練習に参加し、軟式の練習試合にも出場していた川村が休部に待ったをかけた形だ。

硬式野球部は大阪府高野連に加盟しておらず、公式戦への出場はできない。今後も部員が増える見込みはなく、硬式の継続は「あまり現実的ではない」と話した。今後は2年生以下の部員がいる枚岡樟風、大商学園との連合チームに参加し、9人で練習を続けていく予定。秋の選手登録の期限は過ぎたため、春からの公式戦出場を目指している。

前日25日には住之江公園のごみ拾いを行っていた際に、通りすがりの年配の人から「逆転のPLの復活、待ってんで」と声をかけられたという。“最後のPL戦士”として、伝統をつないでいく。【古財稜明】

◆PL学園硬式野球部

▽1956年(昭31) 創部。

▽62年 センバツで甲子園初出場。同年夏も出場。

▽70、76年 夏は全国準優勝。

▽78年 西田真二-木戸克彦がバッテリーを組んで夏初優勝。準決勝、決勝と劇的なサヨナラ勝ちを決め、「逆転のPL」の異名を取った。

▽81、82年 創部初のセンバツ連覇達成。

▽83年 夏は桑田真澄、清原和博の1年生コンビの活躍で優勝。

▽85年 夏優勝で「KKブーム」を巻き起こした。

▽87年 立浪和義主将が率いて春夏連覇。

▽16年 部員間暴力など不祥事に端を発し、同年夏の大阪大会を最後に活動休止。