【甲子園】中京大中京、パリ五輪出場の同級生に刺激 4番杉浦正悦主将が躍動、夏100試合目で白星

宮崎商対中京大中京 7回裏中京大中京2死一、三塁、杉浦は左適時打を放ち同点とする(撮影・加藤哉)

<全国高校野球選手権:中京大中京4-3宮崎商>◇10日◇1回戦

創立101周年の中京大中京(愛知)が、夏100試合目を白星で飾った。宮崎商に逆転勝ちで夏の甲子園最多を更新する79勝目(21敗)。春夏合わせて11度の全国優勝を誇る名門校が今年から髪形を「自由化」。時代の流れに即し、9年ぶりの夏1勝を挙げた。

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愛知大会盗塁ゼロの男が躍動した。主将で4番の杉浦正悦(まさよし)捕手(3年)の足とバットで9年ぶりの勝利に貢献した。4回1死二塁で三盗を試み、悪送球の間に、本塁に生還。先制点をもぎ取ると、7回には左前適時打で同点に追いついた。

「食らいつくというか、抜けてくれって。全力で走って、それがよく抜けてくれた」

杉浦はかつて、浅田真央や宇野昌磨を輩出したスポーツクラスに所属。互いに高め合える存在がいた。パリ五輪競泳男子800メートルリレー代表で7位入賞を果たした村佐達也(17)だ。創立101年で史上初の在学生オリンピアンの活躍は刺激になった。「村佐も見てくれていたはずなので、今日はいい試合ができてよかった」と頬を緩めた。

今年から定番の丸刈りではなく、髪形を選手の自主性にゆだねる方針に変更した。「監督から『どうだ?』って言われて。最初は自分たちの代まで坊主でもいいかと思ったんですが、決めてくれ、と言われたので」と杉浦は振り返る。高校野球界屈指の名門も時代の流れに合わせる。夏100試合目という節目に、最多勝利も「79」と更新。「OBの方が歴史と伝統をつないできてくれた。そういった方に感謝の気持ちを持って試合に挑みたかった。現実となって勝利を飾れて、素直にうれしいです」と喜んだ。

同校OBで97年にセンバツ準Vを経験した高橋源一郎監督(44)は、「甲子園で聞く校歌っていいですよね。先輩たちが積み重ねてきていただいて、選手たちも日々グラウンドでやっています。キャプテンも『甲子園の校歌って違いますよね』って」。聖地の日差しの下で、白地のCHUKYOのユニホームとともにナインの笑顔が輝いた。【中島麗】

◆夏の学校別試合数 中京大中京が夏の学校別試合数で初の100試合に到達した。出場回数の29度は7位タイだが、ともに最多の優勝7度、通算79勝(2位は龍谷大平安の61勝)などで試合数は多い。