【甲子園】創成館エース村田昊徽が“山ラン”成果で118球完封勝ち「みんなの気持ち背負って」

白樺学園対創成館 6安打無四球で完封勝利を挙げた創成館・村田(撮影・石井愛子)

<全国高校野球選手権:創成館1-0白樺学園>◇11日◇1回戦

“山特訓”の成果が出た! 創成館(長崎)が1-0のしびれる接戦を制し、2年連続で初戦突破した。先発の最速143キロ右腕、村田昊徽(ごうき)投手(3年)が9回を完封勝ち。6安打に封じ込め、三塁すら踏ませなかった。課題の制球もさえ、無四死球と文句なしの内容。「山ランニング」と呼ばれる“名物練習”で下半身を鍛え上げ、118球の快投劇につながった。

息詰まる緊張から解かれ、創成館のエース村田は顔の表情を崩した。グラブを1度たたき、勝者の列へ向かった。

「甲子園は自分の持っているものを最大限に出してくれる。不思議な感じ」

9回2死一塁。スコアは1-0。緊迫した接戦勝負にも、堂々と腕を振った。カウント2-2からの5球目。最後は外角スライダーでバットの空を切る。9回118球でシャットアウト。今大会2人目となる完封劇だった。

「目の前のバッターを1人ずつの意識だった。最後は三振を取れてホッとした気持ちが強いです」

丁寧に打者を攻めた。初回に得点圏に走者を進めるも、1死二塁から後続を抑えた。130キロ台中盤の直球、ブレーキのかかった90キロ台のカーブと緩急をつけた。要所でチェンジアップも織り交ぜ、相手打者に的を絞らせない。先頭の出塁は3度で、無四死球と課題の制球もさえた。

“山ラン”成果だった。毎冬、投手陣は同校から約20分の距離に位置する久山年神社の横にある山でランメニューを行う。冬の名物特訓で下半身をいじめ抜く。投手に必要な足腰も鍛え上げ、マウンド上での安定感につながる。「自分は上半身の力を抜いて、下半身と腹筋に力を入れて投げることに意識を置いている」。オフの厳しい鍛錬が今につながっている。

性格はマイペース。集合時間に遅れることもたまにあるが、責任と自覚は人一倍だ。「自分はみんなの気持ちを背負って投げないといけない」。現チームは106人の大所帯。投手だけでも30人以上いる。そんな中でエースナンバーを託され、投手リーダーの役割も担う。チームメートからの信頼も厚い。

「今日みたいな投球ができたら一番いい。0を刻めるように頑張りたい」

1球に仲間の思いも込め、マウンドに立ち続ける。【佐藤究】

◆村田昊徽(むらた・ごうき)2006年(平18)6月22日生まれ、福岡市出身。小学4年で野球を始め、友泉中では糸島ボーイズに所属。3年時に全国大会に出場。創成館では2年夏にベンチ入り。昨夏の甲子園は背番号18を背負い、2回戦の星稜(石川)戦で2回1失点。好きな言葉は「剛毅(ごうき)果断」。50メートル走6秒4、遠投100メートル。174センチ、70キロ。右投げ右打ち。