<ラストカレンダー~夏の終わり~ 石橋・吉田光来(みらい)マネジャー(3年)>
<全国高校野球選手権:青森山田5-0石橋>◇16日◇3回戦
記録員の吉田は、ベンチの最前列に陣取り、選手たちに1打席ごとにアドバイスをおくった。「すごくいいチームで、夏が終わる気がしなくて…ずっと続くと思っていたので、頭が真っ白というか本当に終わったんだなという気持ちです」。一筋の涙がほおを伝った。 昨年7月末だった。体の左側がしびれ、脳梗塞と診断された。一時は左半身を動かすことができなかった。「待っているよ」「早く戻って来い」。チームメートに支えられ、厳しいリハビリを乗り越え、日常生活は送れるまでに回復した。
新たな道を切り開いた。左腕にしびれが残り、投手をあきらめマネジャーに転向。データ分析にも力を入れた。何もできない自分に腹が立ち、責めた日もあった。それでも自分が分析したデータにチームメートが「ありがとう」と言ってくれる。必要とされていることがうれしかった。青森山田戦も夜を徹して動画を見て特徴を伝えた。
「1年前は全く体が動かなくて…。でも、今年はみんなが甲子園に連れてきてくれて、甲子園で試合ができて…幸せです」。野球があったから、仲間がいたから病気を乗り越えられた。明日からは大学進学を目指す。もちろん大学でも野球部のマネジャーをやるつもりだ。【保坂淑子】