<全国高校野球選手権:京都国際3-2青森山田>◇21日◇準決勝
京都国際が逆転勝利で青森山田にリベンジし、同校では春夏通じて初、京都勢では05年準Vの京都外大西以来19年ぶりの決勝進出を果たした。
西村一毅(いっき)投手(2年)が好救援をみせ、聖地デビューから3試合23イニング連続無失点で逆転勝利に貢献。センバツで宿敵に敗れてから公式戦18連勝中だ。関東第一(東東京)は神村学園(鹿児島)戦で中堅手の飛田優悟外野手(3年)が9回に“奇跡のバックホーム”を決めて同点を阻止し、チームを初の決勝へ導いた。
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西村はベンチから飛び出してきた中崎に「ナイスピッチ! ありがとう!」と激しく抱きつかれ、「あざっす」と照れ笑いした。1点リードの9回、6番橋場を低めのチェンジアップで二ゴロに打ち取り、京都国際ナインが歓喜に沸いた。好救援でセンバツで敗れた青森山田へのリベンジを果たし、春夏通じて初の決勝進出へと導いた。
「全員三振で抑えにいく気持ちで行きました」。先発で4回2失点と粘投したエース中崎の後を受け、中1日で5回から登板。「気持ちが入りすぎた」と先頭の代打山崎に甘い直球を中前に運ばれるも、佐藤洸を二ゴロ併殺に料理。チームに流れを呼び、直後に味方打線が逆転に成功した。
「魔球」と呼ばれる宝刀チェンジアップがさえ渡った。要所で低めに集め、7回は蝦名と関から空振り三振を奪取。キレのある直球とのコンビネーションで緩急を操り、強力打線をねじ伏せた。打席で魔球を体感したことのあるチームメートは「手前で止まってから落ちます。当たらないです」と舌を巻く。中学3年時に独学で学んだ宝刀が、大一番で輝きを放った。
1年秋にベンチ入りするも、センバツはベンチ外。青森山田戦はスタンドから声援を送っていた。「悔しかった。自分もマウンドに立ちたい」。それまでは全体練習や個人練習で「手を抜いたり、流れ作業でやっていた」という。「ベンチ外れてから1つ1つの練習に、しっかり目的意識を持って取り組むようになった」。悔しさをバネに体幹やバランストレーニングに精を出し、進化を遂げた。
これで聖地デビューから2試合連続完封と合わせて計23イニング無失点と圧倒的な投球を継続。小牧憲継監督(41)は「ビックリしてます。春からたくましくなったなと。甲子園という舞台に育てていただいていることに感謝してます」とニンマリ。悲願の日本一達成へ、無双を続ける背番号11が関東第一打線を抑え込む。【古財稜明】
▽京都国際・中崎(先発で4回2失点)「(涙を流し)悔しいって気持ちと、いい仲間に支えられてここまで来られたので、感謝の気持ちが大きいです」
◆春のリベンジ 京都国際がセンバツ1回戦で3-4(9回サヨナラ)で敗れた青森山田に雪辱。春夏連続同一カードは42度目。リベンジは昨年の慶応(対仙台育英)に次ぎ16度目。