【甲子園】関東第一、坂本慎太郎 小4で他界した母に捧げる初優勝目指す 母の言葉を胸に決勝臨む

打撃練習する関東第一・坂本(撮影・足立雅史)

青空にV打をかっ飛ばす。第106回全国高校野球選手権大会の決勝が23日、甲子園で行われる。

初優勝へ意気込む関東第一(東東京)・坂本慎太郎外野手(2年)は小学4年生の時、目の前で母が倒れた。応援してくれた亡き母のため、強い思いで打席に立つ。

京都国際・西村一毅(いっき)投手(2年)は聖地デビューから3試合で23イニング連続無失点中。無失点フィニッシュで悲願の初優勝へチームを導く。22日は両チームとも練習を行い、決戦に備えた。

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天国から見守ってくれているだろうか。「お母さんは、自分が野球してるところ見るとうれしくなる、って」。坂本は少し照れくさそうに話した。今大会では本調子でないながら、上位打線を任されている2年生が、関東第一の初優勝のキーマンとなる。

千葉・野田市で生まれ、3歳から野球を始めた。野球にのめり込む、楽しい日々。だが小4の時に、悲しい出来事と向き合った。当時54歳だった母雪子さんが亡くなった。「朝も普通に話してたんですよ」。練習終わり、いつも通り車で迎えに来てくれた。「あれ、寝てるのかな?」。車内で目をつむっていた母をゆすっても、呼びかけても起きない。救急車を呼んだ。病室で無事を祈った。翌日は人生で初めての試合だった。「その時はお母さんは生きてると思ったので」。一筋の望みにかけて、一生懸命プレーした。試合後に病院へ駆けつけたが、あまりに突然の別れとなった。

一時は野球を辞めたくなった。それでも母が「頑張ってるところを見るとうれしくなる」と話していたことを、今でも思い出す。「ここで野球やめたら悲しむだろうなって」。大好きな野球は続けることにした。

7年後。家族にも支えられ、全国制覇まであと1勝のチームに名を連ねるまでに成長した。決勝前日は、兵庫県内のグラウンドで打撃練習などで汗を流した。「甲子園で活躍して優勝したい」。約束を果たす時が来た。【佐瀬百合子】

▽関東第一・高橋徹平主将(3年)「今日は左投手対策を中心に練習した。似たチームカラーだが、守備からしっかりリズムを作り、打ち負けないように。経験したことがない決勝の舞台。楽しみたい」