健大高崎・石垣元気がエースの存在感 TJ手術受けた佐藤龍月が帰寮、Wエース復活の時まで腕振る

3安打2失点完投で5回コールド勝利に導いた健大高崎のエース、石垣(撮影・保坂淑子)

<高校野球秋季群馬県大会:健大高崎14-2桐生第一>◇16日◇2回戦◇藤岡総合運動公園市民球場

今春のセンバツVで今夏甲子園出場の健大高崎が、秋の初戦を5回コールド発進した。甲子園からエース番号を背負う石垣元気投手(2年)が先発すると、初回から4者連続三振で立ち上がり、5回を3安打2失点でまとめた。好投のエースに打線も応え、栗原朋希外野手(2年)の右越え2ラン本塁打を含む12安打14得点。強打の健大高崎を見せつけた。

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石垣がエースの存在感を示した。「今日は油断せずに、目の前の一戦を戦い抜くことを意識しました」。初戦からエース登板でエンジン全開だ。「力感なく、ボールの質で勝負することをテーマに、マウンドに上がりました」。制球に苦しみ3四球も、力強い直球とスライダーで要所を締めて8奪三振。「感覚は悪くなかったけど、走者がいない場面で力が入ってボールがバラつき球数が多くなったのが反省です」と、勝利にも気を引き締めた。

センバツ優勝投手で今夏の県大会でもエースを務めた佐藤龍月投手(2年)がトミー・ジョン手術を受け、9月14日に帰寮。石垣は「おかえり!」と笑顔で迎え、2人で手術の話をしたという。「めちゃくちゃ元気で安心しました」。親友の退院を心から喜んだ。

しかし、目の前で笑う佐藤の笑顔の奥の悔しさは、痛いほど伝わってきた。「自分が背番号1をもらっている以上、投手陣を引っ張っていかないと」。練習では今まで以上に投手陣に声をかけ、初戦を勝利に導いた。青柳博文監督(52)は「佐藤が当分投げられないので石垣の負担が大きい。でも、責任をもってやってくれている。頼もしいですよ」と信頼感を口にした。ダブルエース、復活のその時まで。大黒柱として石垣がその右腕を振る。【保坂淑子】

○…青柳監督が佐藤について、“大谷流”の復帰プランを明かした。今夏、県大会後に、左肘の側副靱帯(じんたい)損傷と、疲労骨折が判明。8月31日にトミー・ジョン手術を終え、1度家で療養後、今月14日に帰寮。今後、抜糸をした後、本格的なリハビリに入る。青柳監督は「最初は急には投げられないと思うので野手として復帰できたら。大谷翔平選手のような感じでね」と話した。今夏、群馬大会3回戦の桐生第一戦では先発。1度中堅の守備に付き、再び投手に戻るなど、外野の守備は難なくこなす。来年のドラフト候補として注目さるだけに、復帰には慎重に取り組んでいく。