<花巻東連載1>
第56回明治神宮大会は、高校の部は九州国際大付(九州・福岡)の初優勝で、大学の部は青学大(東都大学)の連覇で幕を閉じた。4年ぶり2度目出場の花巻東(岩手)は、優勝した九州国際大付に準決勝で敗れた。それでも、収穫ありの秋となった花巻東の今大会の振り返りを全3回に分けてお届けする。第1回はプロ注目スラッガーで、新チームからは主将も務める古城大翔(だいと)内野手(2年)が、成長と課題を語った。
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来季につながる貴重な経験を積んだ。1年から4番に座る古城は、崇徳(中国・広島)との初戦で、木製バットでの先制本塁打含む長打2本を放った。「大舞台で長打が出ることはなかなかなかったので、気持ちの面でも成長を感じました」と、高校通算25号を自信にした。今夏まで3季連続甲子園を経験している主砲だが、これが待望の全国初アーチ。古城にとっても大きな一発となった。
この秋は4年ぶりの東北王者に輝き、明治神宮切符を手にした。2回戦で東洋大姫路に敗れ、目を腫らしながら夏の甲子園を後にしてから3カ月後の今大会。「焦りがなくなったというか、冷静な気持ちを保ったままプレーできるようになりました」。経験値を増やし、さらにたくましくなった古城は「夏はできなかった」ことができるようになっていた。
新チームからは主将も務める。「ここまで勝てたのは周りがついてきてくれた結果だと思うので、うれしさを感じます」と話した。さらに、今夏甲子園を経験した萬谷堅心投手や赤間史弥外野手(ともに2年)にも感謝。「経験を周りに共有しあってくれるので、どうすれば試合に勝てるのかを1人1人が考えるきっかけにもなっています」と口にした。
成長を実感した一方で、目標としていた「日本一」には届かず、前回出場時と同様の4強止まりだった。今大会で得た最大の課題は安定性。「守備、打撃で波があるとトーナメントでは使い物にならない」。優勝した九州国際大付との準決勝では4打数無安打、守備面では1失策だった。「率を残して、堅実に守れる選手を目指してやっていきたいです」と冬でのレベルアップを誓った。目指すは「岩手から日本一」。ただ一択だ。【木村有優】