【センバツ】専大松戸・瀬谷鷹我、天国に届けたV打 恩師の死去で「人が変わったように」成長

専大松戸対山梨学院 8回裏専大松戸1死二塁、瀬谷は中前適時打を放つ(撮影・上山淳一)

<センバツ高校野球:専大松戸2-1山梨学院>◇27日◇準々決勝◇甲子園

専大松戸(千葉)は山梨学院に1点差ゲームを制してベスト4進出を決めた。

◇    ◇    ◇

天国の恩師へ届け。専大松戸・瀬谷鷹我(おうが)外野手(3年)は勝ち越し打を決めると、甲子園の空にガッツポーズを突き上げた。

1-1で迎えた8回1死二塁。内角のスライダーにバットを内から出して右中間へ運ぶタイムリーだ。「長所は右方向に強い打球が打てること。引っ張らずに素直に打ちました」。狙い通りの決勝打で春夏通じて、初の4強入りに導いた。

相手は昨秋の関東大会準決勝で4-11でコールド負けを喫した山梨学院。「(先発の)門倉は秋、山梨学院戦でも頑張って投げていた。2度も黒星はつけられない」。エースの思いも背負って打席に立った。

野球勘もさえた。勝ち越し打後の1死一、二塁で、相手が投手交代の動きを見せたが、審判へのタイムをかけていない、と見るや三盗も決めた。ベテランの持丸修一監督(77)が「素晴らしいプレー。あの子でなければできません」とうなる好走塁だった。

特別な思いが瀬谷を変えた。持丸監督は「あの子はやんちゃな性格。見ていなければ手を抜いていた。例えば10本走ってこいと言えば8本で止めたり(笑い)。それがなくなってから良くなりました」と成長を振り返る。きっかけは昨年4月。母校の上一色中(東京)の軟式野球部監督だった西尾弘幸さんが他界。「自分を育ててくれた恩師のために頑張ろう」と気持ちを入れ替え練習に励んだ。「人が変わったようになった」とチームメートも認める変身で甲子園で躍動した。

月命日にはお墓お参りを欠かさない。天国の恩師に、甲子園で活躍する姿を1試合でも多く届ける。【保坂淑子】

◆瀬谷鷹我(せや・おうが)2009年(平成21)2月1日生まれ、東京都江戸川区出身。6歳からレッドシャークスで野球を始め、上一色中では軟式でプレー。投手と野手を兼任し、中2で全国大会優勝、中3時はエースで主将として春の全国大会出場。専大松戸では1年春からベンチ入り。投手兼内野手。50メートル6、4。遠投105メートル。右投げ右打ち。182センチ、72キロ。将来の夢はビッグになること。

【センバツ】4強出揃う 大阪桐蔭3年ぶり、智弁学園は8点差大逆転、専大松戸は初/詳細