<センバツこぼれ話>
第98回選抜高校野球大会は3月31日、大阪桐蔭の春夏10度目の甲子園優勝で幕を閉じた。日刊スポーツ高校野球取材班が大会期間中に紹介できなかった話題を「センバツ こぼれ話」と題して取り上げる。初回は大阪桐蔭の優勝に貢献した「おかわりジュニア」の応援歌。
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大阪桐蔭の三塁アルプスが一気に沸いた。智弁学園(奈良)との決勝戦、0ー0の2回1死二塁。全国有数の吹奏楽部の奏でる力強い音色に合わせ、大応援団が耳慣れた歌詞を一斉に口ずさんだ。
「その胸を焦がす 炎のままに 気迫で打ち抜くんだバックスクリーン」
「かっ飛ばせー 中村!」
大歓声に力を受け、西武中村剛也内野手(42)の長男の中村勇斗内野手(2年)が先制の右前適時打を放った。父の応援歌に乗せて試合を動かす活躍。「最初はすごいびっくりして、不思議な感覚もありました。打席の中では特に応援を意識せずに集中してやりました」と振り返った。
父の応援歌が採用された理由は、演奏する吹奏楽部員の猛烈なプッシュがあったからだ。今大会に合わせ吹奏楽部は50曲を用意し、開幕直前の3月中旬から準備を開始。各選手の応援歌は本人の要望を取り入れることが多いが、曲の選定に関わった森沢明輝さん(3年)は「せっかく甲子園に来たなら、お父さんの応援歌でやろうと。一般の方にとっても、僕らにとっても熱が入るなと思いました」と力説した。
高校時代に父が立てなかった甲子園の舞台で確かな結果を残した中村は、まだ2年生。この夏も、来春夏も甲子園に来るチャンスがある。戻ってきたときには再び「この応援歌でできたらいいなと思います」と声を弾ませた。次は歌詞の通り、バックスクリーンへ豪快に打ち抜く。【平山連】