<センバツこぼれ話>
「センバツ こぼれ話」最終回は、帝京(東京)を11年夏以来15年ぶりの甲子園に導いた金田優哉監督(40)が抱く夏への強い思いを紹介する。
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休み明けの活動で金田監督が真っ先に行ったことが、センバツ2回戦延長10回タイブレークの末に敗れた中京大中京戦(愛知)の映像を全員で見ることだった。時おり映像を止めたり、巻き戻したり。気がついたことを指摘しながら振り返ると、全てを見終わるまでに3時間半以上がかかった。
センバツ敗退後初の公式戦となる春季東京大会2回戦(スリーボンド八王子)が5日に行われ、東京に6回コールドとなる13-2の大勝を収めた。伝統の強打を見せつけ15安打、13得点。幸先よいスタートを切ったかに見えたが、金田監督の表情は晴れない。指揮官の目には「甲子園基準」とは程遠いとすら映った。
優勝した大阪桐蔭と準優勝の智弁学園(奈良)と比較した時に「投手力は天と地ぐらい差がある」と現実を突きつけられた。「バッター陣も今のままでは、(大阪桐蔭の)川本君も、(智弁学園の)杉本君も打てないと思う」と手厳しい。東東京のライバルである関東第一、二松学舍大付、修徳などには好投手が控える中で、投打ともにレベルアップが欠かせない。
2季連続甲子園は一筋縄ではいかない。金田監督は「東東京を勝つのは本当に難しい。何回も失敗していますから、そこを取りに行くことをもう1回チームで再確認する春だと思っています」と今大会のテーマを定めた。決意は揺るがない。「やっぱり、夏に勝ちたいですよ。夏に勝負がしたい」。目標に向かって1分、1秒も無駄にはできない。【平山連】(おわり)