<7回制を考える>
高校野球で「7イニング制」の導入に関する議論が注目を集めている。日本高野連の検討会議からは酷暑対策などを理由に「2028年の採用が望ましい」などの提言は出たが、現時点で正式に決まっていることはない。アマチュア球界の大改革について、国会議員、公立校監督、現役中学生とさまざまな立場の人たちの意見を聞いた。
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ヤクルトOBで日本維新の会の青島健太参院議員(68)は慎重に言葉を選びながら、高校野球界の大改革に自説を述べた。かねて導入の可否が議論となっている7イニング制について「野球界のOBという立場の意見」と前置きした上で、「猛暑の中で9イニングをやって倒れる人が出るのは本末転倒です。個人的には全然ありだと思います」と賛成した。
地球温暖化の影響は、年々深刻さを増す。球児たちが熱戦を繰り広げる夏の真っただ中で、気温35度以上も珍しくはない。「スポーツはみんなが楽しくやるためのものであり、時代や環境に合わせてルールが変わるもの。(7イニング制に)合理性があるなら検討すべきです」と力を込めた。
これまで歩んできたキャリアが、柔軟な視点に立つ理由を物語る。慶大から社会人野球の東芝、ヤクルトでプレー。31歳での現役引退後はオーストラリアで日本語教師に従事し、帰国後はスポーツライターやキャスター、そして現在は国会議員へと転身。異なるフィールドで活躍してきたが、長年の経験や知識も踏まえた物差しで世の中を俯瞰(ふかん)している。日刊スポーツが先日、センバツに出場した全32校の監督に聞いたアンケートで約8割が反対だった7イニング制についても、総合的な尺度で見ることに変わりはない。
昨年12月に立ち上げた超党派の国会議員による「野球の未来を考える議員連盟」では、自民党参院議員で近鉄などでプレーした石井浩郎氏(61)と共同代表を務める。同議連では野球振興などを目的に幅広いテーマを議論していくことになるが、現時点では7イニング制の問題を議論する予定はないという。
青島氏は「個人的な意見として、国が競技の根幹に首を突っ込むべきではないと考えています。1936年のベルリン五輪が象徴するように、かつてスポーツを政治利用することで自主性が失われた『負の歴史』がある。ルールをどうするかは、あくまでそのスポーツをやっている人たちが決めること」ときっぱり。高校野球界で議論渦巻く7イニング制の可否は静観して推移を見守る。【平山連】
◆青島健太(あおしま・けんた)1958年(昭33)4月7日、新潟市生まれ。春日部(埼玉)、慶大、東芝を経て、84年ドラフト外でヤクルト入団。史上20人目の初打席初本塁打を記録。89年の現役引退後はスポーツライターやキャスターとして活躍。22年に日本維新の会で第26回参議院議員選挙に出馬して初当選。
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