今春、導入されたDH制に続き、高校野球改革がまた一つ新しい形となって表れた。日本高野連は24日、大阪市内で理事会を開き、今夏甲子園からビデオ検証を採用すると発表した。
対象となる判定は本塁打やエンタイトル二塁打の可能性がある打球のチェック、フェアまたはファウル、死球の判定など。プロ野球や東京6大学野球で運用されている監督が直接リクエストするのではなく、伝令を担う部員を通じて審判にビデオ検証を求める。
同高野連が定めた「ビデオ検証の対象となる判定」に対して適用され、ストライクとボールの判定や妨害プレーの検証は対象外とした。回数は9イニングのうち1回。延長回に入った場合は、それまでの回数にかかわらず1回求めることができる。ビデオ検証の結果、判定どおりとなった場合は1回とし、判定が変わった場合は1回とはしない。
ビデオ検証については、23年末、導入に向けた議論が始まり、25年1月から10回にわたり「7イニング制等高校野球の諸課題検討会議」で議論が重ねられた。検討会議は昨年12月に最終報告を公表。審判員へのSNSでの誹謗(ひぼう)中傷問題への意見も踏まえ、審判員へのリスペクトに基づきリプレー検証を採用する方針が明記された。「部員たちへ、より正しい判定を返す」という考え方のもと、全国高校野球選手権大会、明治神宮野球大会(軟式大会は対象外)でビデオ判定を実施することを決めた。
▽花咲徳栄(埼玉)・岩井隆監督 子どもたちが主張する機会をいただけることがありがたい。自分たちの自発的な意見を出せるいいチャンス。選手と監督の距離、信頼関係も近くなると思う。
▽帝京・金田優哉監督 ありがたいことですね。アウト、セーフの判定によって選手の人生が変わる。とくにアマチュアはトーナメントで戦いますからなおさらです。今後、地方で導入されることについては、コストの問題になってきそうですね。
○…理事会では、7イニング制の意見交換会を5月30日と6月6日に大阪・中沢佐伯記念野球会館で開催することも決まった。昨年12月に公表した「7イニング制等高校野球の諸課題検討会議」の最終報告書の周知、説明が目的。5月30日は日本ハム栗山英樹CBO、大阪桐蔭・西谷浩一監督(56)、6月6日には仙台育英(宮城)・須江航監督(43)、U18代表前監督の小倉全由氏(69)らが出席する。