【高校野球】「たまたまとは言わせない」関東第一・米沢監督が仕掛ける競争激化と3連覇への覚悟

関東第一・米沢監督(2025年撮影)

今夏の東東京大会で3連覇を狙う関東第一が5日、同校で練習を行った。夏に向けてチームが重視しているのが、米沢貴光監督(50)が求める競争意識だ。

秋からスタートした新チームは、決して順風満帆ではなかった。「この代(3年生)は経験が少なくて、上に絡めていた子がベンチに2人しかいなかった」と米沢監督。ほとんどゼロからのスタートだったという。

そんな中で迎えた春。指揮官は選手たちに「(秋季東京大会の準優勝を)『くじ運だった』『たまたまだ』と思われたくないよね」と語りかけた。その言葉に応えるようにチームは春季東京都大会を制覇した。

ところが、米沢監督は結果に満足していない。むしろ警戒していたのは、3年生が最高学年になり自分たちは使ってもらえると安心してしまうことだった。そこで調子の良い選手は積極的に起用し、ポジションも固定しない。試合中でもよく選手が入れ替わる環境をつくり、チーム全体の底上げを図ってきた。

その意識は選手たちにも浸透している。主将の井口瑛太内野手(3年)は、「勢いに乗ったら強いチーム。自分が流れをつくり、うまくいかない時には空気を変えられる存在になりたい」と責任感を口にした。また、エースの石井翔投手(3年)も「自分がチームを引っ張るという意識で投げている」と力を込める。春の優勝を経てなお、夏のベンチ入り20人を巡る争いは激しさを増していた。

「たまたま勝った」とは言わせない。その証明の先にあるのは、東東京3連覇という目標だ。関東第一は熾烈(しれつ)な競争を力に変え、夏へ向かう。