掛川西(静岡)の大石卓哉監督が6日、大阪市内で行われた高校野球で検討されている「7イニング制」の意見交換会に参加し、全公式戦の7回制導入については反対を示した。
「まず、報告書を読み、一番の感想は、高校野球を取り巻く環境が大きく変化している、今のまま変わらずにこの先100年発展していくことは難しいなというふうに感じました。時代の流れもそうなんですけれども、現場感覚としても指導を始めた20年前とは随分違いますし、指導方法も進化し続ける必要があり、今も試行錯誤しながら。その都度いろいろ考えながら現場に立つんですけど、答えをくれるのは生徒でしたし、目の前の選手に毎回学ばせてもらえてきました」と力を込めた。
長年携わってきたからこそ分かる。「高校野球は主役は高校生です」ときっぱりと言って「高校生の一人一人が高校野球をやってよかった、高校野球をやっている日にはわからないかもしれませんが、時を経て、人生の節目に高校野球の経験が糧となり、明るい未来をそういった選手たちが作ってもらえたら、指導者にとっても本当に幸せなことかなと思っています。入学したばかりの高校生が2年4カ月後には見違えるほど成長します。心身ともにたくましく、こちらが楽しいなと思うような姿を見せてくれます」と話した。
わずか2年足らずで劇的な変貌(へんぼう)を遂げる。目を見張る球児たちの変化。なぜ成長できるのか。「その先に甲子園という大きな目標があるからだと思います。挑戦したいと思える夢の舞台。私はその目標が高校生を大きく成長させていると感じています」。だからこそ「高校生にとっての1イニングは単なるスリーアウトではなくて、成長するための貴重な機会だと考えています。だからこそ、高校生の機会を減らしてしまう全公式戦7イニング制というものには反対です」と説明した。
とはいえ、選手の健康を守る対策が必要となることは事実だ。「私はまず大会日程の見直しや休養日の確保の徹底、それから臨戦形式を導入することが先ではないかなと考えています。変えていくもの、変えてはいけないもの。私はその見極めこそが今回の議論で最も大切だと考えています。これから高校野球に携わるすべての人が今ある甲子園をさらに魅力ある舞台にアップデートしていく。そんな議論に発展していけたら幸いです」とした。