高校通算39本塁打を誇る佼成学園(西東京)の中村慈胤内野手(3年)が8日、今夏への思いを語った。
西東京の主役に名乗りをあげる。177センチ、88キロの体格から本塁打を量産。「引退するまで50本打ちたいです」と4番打者としてチームを先導する。
順風満帆な野球人生ではなかった。中学時代は肩やひじの故障に苦しみ、持ち味の打撃も影をひそめた。
転機となったのは中学3年時の健康診断だった。視力の低下が判明し、コンタクトレンズを着用し始めると打撃が向上。「それまで目が悪いことに気づかなくて…」と苦笑いで振り返る。「野球人生で、中学生の頃が一番打てませんでした。視力がその原因の大半を占めていると思います」と明かした。ボールの見え方が改善すると、持ち前の長打力が開花。プロからも注目を集める存在へと成長した。
同校を率いる藤田直毅監督(63)は「プレー以前に準備や片付けも率先してやりますし、ミーティングでも積極的にチームに関わってくれる」と副主将を務める中村の人間性も高く評価した。
数々の挫折を乗り越えてたどり着いた高校最後の夏。佼成学園の主砲が、自慢のバットで52年ぶりの甲子園出場を目指す。【田島優大】