【高校野球】引退試合で見届けた後輩の成長 横浜隼人OB学生コーチの思い

マウンド上で帽子を投げる横浜隼人と横浜商大高の選手たち(撮影・田島優大)

横浜隼人(神奈川)と横浜商大高の引退試合が29日、横浜スタジアムで行われた。今年で28回目を迎えた恒例の引退試合は、4-4の引き分けに終わった。

試合を見守ったのは、同校OBで昨年まで大学に通いながら学生コーチを務めた掛川拓己さん(22)と、現在も学生コーチを務める南雄大さん(21)だ。2人は横浜隼人中学、高校で6年間プレー。大学3年時に水谷哲也監督(61)から打診を受け、卒業までの期間限定で学生コーチに就任した。

掛川さんは「まさか自分がやるとは思わなかった」と当時を振り返る。コーチとしてともに汗を流した3年生に対し「一緒に練習した選手が試合で結果を出すと報告してくれて、それがすごくうれしかった」と後輩たちの成長を喜んだ。

一方、自身も大学でプレーを続けながら学生コーチを務める南さんは、高校3年夏の神奈川大会で横浜に延長十回の末に敗れた経験を持つ。「自分も悔しい思いをした。その経験を少しでも後輩たちに伝えられたらと思いました」とコーチ就任の背景を語った。

水谷監督は「人を指導する難しさを知ることは、社会人になってからも必ず役に立つ」と学生のうちに指導を経験する意義を強調する。

後輩たちの成長を間近で支え、自らも指導者として学びを深める学生コーチ。グラウンドで培った経験は、野球だけでなくその先の人生にも生きる大きな財産となっている。【田島優大】