<高校野球東東京大会:荒川工科・大島海洋国際・北豊島工科8-22立教池袋>◇5日◇1回戦◇神宮球場
3校連合の一員として出場した大島海洋国際の中山剛生投手兼内野手(3年)は、達成感あふれる爽やかな笑みを浮かべ試合を終えた。5回コールド負けの大敗だったが、出場できたことに大きな意味がある。
およそ2カ月に1度、伊豆大島からフェリーで本島に行く時が唯一の練習機会だった。メールやラインを通じて仲を深めてきたことを感謝し「入学以来ずっと連合チームでした。単独で出たい気持ちはもちろんあったけど、(連合を)組ませてもらって出場できたのがうれしかったです」。神宮球場で試合ができる醍醐(だいご)味を存分に味わった。
中学までは東京・葛飾区にいたが、父親の地元の先輩が同校の前身の大島南にいたことがきっかけで興味を持った。大自然の中を活用した独自のカリキュラムを展開し、大型実習船(大島丸)による乗船実習もある。将来は漁師になりたいという中山にとって、魅力的な学校だった。
「自分は海洋生物系の分野に入っていて、養殖や栽培をテーマにやってます。今まで魚を飼ったことがなくて、エアの作り方もわかんなかったんですけど、学んでいくうちに水槽の立ち上げとかもどんどん分かって」とのめりこんだ。今では好きな魚に「ウツボ」を挙げ「結構狭いところに入ってきて、そこから顔を出す。ウツボの体に寄生虫がつくと、エビが食べて掃除をするんですよ。そういうのを見ていて可愛いなって思って」と興味が尽きない。野球をしながら、2級の小型船舶操縦士免許を取得するなど着々と夢に向かって歩み始めている。
卒業後即漁師になることは考えていない。海洋系の大学に進み「もっと魚のことを詳しく学んでいきたい。温暖化の影響で魚の生態系が崩れている中で、ちゃんと環境変化のことを理解した上で、効率よく魚を取れるような漁師になりたい」と目を輝かせた。