<高校野球神奈川大会:市ケ尾5-3関東学院六浦>◇7日◇1回戦◇横須賀スタジアム
強豪ひしめく神奈川に、公立の星が現れた。市ケ尾の中山優太朗投手(3年)が初戦の関東学院六浦戦で4番手として登板、自己最速タイの145キロを武器に2回0封で好救援した。入学時は最速116キロも、SNSを活用するなどの努力を重ねて成長。来年度での異動が決定し、今年が最後の夏となる菅沢悠監督(39)とともに、上位進出を目指す。
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「守護神」として、中山は堂々とマウンドに立った。2点リードで迎えた8回。「自分はクローザー。ショートイニングで勝ちにつなげることができるようにマウンドに上がりました」。力いっぱい、自信のある真っすぐを投げ込んだ。スコアボードには自己最速タイの145キロが3度も表示された。最後の打者を128キロスライダーで仕留めると、右手でガッツポーズを突き上げた。2回を2安打無失点に抑え「勝ちたいだけだった。ホッとしました」と、笑顔で汗を拭った。
2年時は肩のケガで公式戦の登板はなし。11月の練習試合で復帰するも、先発では結果を出すことができなかった。どうしたら自分の力を発揮できるのか。チャンスをくれたのが菅沢監督だった。練習試合でリリーフ起用。「ゲームにすごく入りやすかった」と、手応えをつかみ「これからも後ろを投げたいです」と、クローザー転向を直訴した。選んだ道に迷いはなかった。
一度決めたら突き進む性格だ。大学野球で活躍する選手のSNSをチェックしては参考にした。とくに影響を受けたのは慶大の広池浩成投手(4年)のインスタグラムだった。「ウェートの方法、ピッチングのメカニクス。サプリメントの取り方を取り入れました」。クローザー起用の短いイニングに思い切り腕を振る。今春、地区予選の桐光学園戦で140キロを記録。現在は入学時から30キロ近く最速がアップするなど、大きな成長を遂げた。
今夏、上を目指す理由がある。菅沢監督との最後の夏。この試合では登板しなかったが、エースの大塚遼投手(3年)も最速144キロを誇る。菅沢監督は「3年生にとっても最後。彼らの最後が、一番いい形になるように注目してもらえたら」と、頼もしく成長した選手たちに目を移した。チームのスローガンは「執大成」。チーム初の8強入りへ、菅沢監督とともに、市ケ尾の歴史を塗り替える夏にする。【保坂淑子】
◆中山優太朗(なかやま・ゆうたろう)2009年(平21)2月6日生まれ、横浜市出身。小2で藤が丘ファイターズで野球を始め、もえぎ野中では麻生ベースボールクラブでプレー。市ケ尾では1年秋からベンチ入り。50メートル走は6秒7、遠投120メートル。目標とする選手はDeNA山崎康晃。178センチ、79キロ。右投げ右打ち。