<高校野球埼玉大会:幸手桜・吉川美南・松伏・三郷工技0-25花咲徳栄(5回コールド)>◇10日◇2回戦◇レジデンシャルスタジアム大宮
今春センバツに出場した花咲徳栄が、25-0の5回コールドで圧勝発進を決めた。13点リードで迎えた4回1死満塁。代走から途中出場していた背番号14の上山竣也内野手(3年)が、公式戦初となるランニング満塁本塁打を放った。
ベンチから「真っすぐ行け」という指示を信じ、思い切ってバットを振り抜いた。打球は右翼線を転々。「三塁打かと思った」というが、コーチャーの指示で一気にホームを陥れた。「自分らしいかな」と、公式戦初アーチがランニング本塁打となり笑った。
普段は代走や守備固めとしての起用が多く、「試合に出る機会は少なかった」と言う。それでも「それが自分の役割」と腐ることなく、初回からいつ出番が来てもいいように準備を重ね、地道にできることを積み上げてきた。
部員全96人中90人が寮生活を送る。上山はわずか6人しかいない「通い生」だ。ベンチ入りでは唯一となる。帽子のつばには「通い生プライド」と「スーパーサブ」と書き込む。「スタンドで応援してくれる3年生や、ベンチに入れなかった仲間の思いも背負って打席に入った」と話した。
そのスタンドからはサッカーW杯で話題となったノルウェーの応援「バイキング・ロー」が鳴り響いた。「あの応援で乗れました。ブラジル対ノルウェーの試合を見て、ハーランド選手が活躍していた。自分もあんな風に活躍できる選手になれたら」と声を弾ませた。春夏連続甲子園出場へ、さらなる活躍を誓った。