<高校野球埼玉大会:大宮6-2松山>◇11日◇2回戦◇UDトラックス上尾スタジアム
最後の夏、3年間ともに戦い続けてきた松山の双子バッテリーが、高校野球の舞台に幕を下ろした。
県立高校対決は大宮に軍配。試合は2回表、8番打者からの3連打などで3点を失う苦しい展開となった。3回には弟で4番の吉田翔棋捕手(3年)が適時三塁打を放つなど2点を返したが、反撃は及ばず、2-6で夏の甲子園に5度出場している大宮に敗れた。
6回途中には兄・吉田兼梧投手兼内野手(3年)がマウンドへ。3年間ともに歩んできた双子バッテリーが最後に実現した。
登板前、弟が兄に掛けた言葉は「とにかくこの流れを変えてくれ」。その思いを背負い、けがを乗り越えて最後の夏に臨んだ兼梧は「マウンドは自分にとって特別な場所。声援もプレッシャーも関係なく、一番熱い場所だった」と最後まで全力で腕を振った。
45球に込められた思いを受け止めた翔棋は「今まで受けてきた中で一番気合が入っていた。最後に兼梧の気合のこもった球を受けられて本当に幸せでした」と兄をたたえた。
兼梧も「最後まで信じて投げることができました。バッティングでも配球でも、チームで一番頼りになる存在です」と双子の相棒へ感謝を口にした。
勝ち進む夢はかなわなかった。それでも最後まで互いを信じ続けた双子バッテリー。「もちろん勝って終わりたかった。でも今は、ここまで支えてくれた人たちに感謝を伝えたい」。最後に残したその言葉が、3年間の歩みを何より物語っていた。