<高校野球宮城大会:仙台三14-1松島>◇11日◇1回戦◇仙台市民球場
頂点へ向け、好発進を切った。仙台三は14得点大勝で、松島を退けた。主将も務める服部恵士外野手(3年)が先制の適時三塁打含む2安打4打点と、存在感を示した。監督不在の昨秋、県初戦負けの今春と、数々の困難を乗り越えたチームが、夏初戦を白星で飾った。
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主将の頼もしさが光った。仙台三は初回、1死二塁で服部が適時三塁打。「チームの緊張を解くためにも、甘い球は逃さずにいこうと思いました」と、スライダーを捉え、先制点をもぎとった。初戦の緊張から硬くなりがちな仲間に、「いつもどおり」と声をかけた。さらに、途中から降り出した雨にも、「滑らないように」と、点差が離れていてもなお、気を引き締め続けた。
昨年9月。佐々木久善監督(60)が急病に見舞われ、約2カ月チームを離れた。今年で指導歴37年を迎えた名監督の離脱は、チームに大きな影響を及ぼした。「自分たちでやらなくては」。これまで、監督に頼りきりだったチームが変わる瞬間だった。
主体性が育まれただけではなく、絆も一気に深まった。「率先して指示を出したり、自分たちでチームを引っ張るために協力してきました」と、3年生10人が“監督″となった。時には熱くなりすぎるあまり意見が交錯することもあったが、信頼関係があるからこそ、言い合えるチームへと成長した。変わっていくチームの姿を見てきた赤間裕樹部長(49)も「これまでは、監督に“おんぶにだっこ″の状態だったので、服部中心にチームをまとめてくれました」と話した。
冬には指揮官が復帰。3年生にとっての最後の夏も一緒に迎えられた。「多くのことを教えてもらい、技術だけではなく、人間性の部分でもすごく成長することができました」と服部。「勝ち負けもそうですけど、後悔なく、すがすがしい表情で終われるような夏にしたいです」。成長の証しを見せる。【木村有優】