<高校野球西東京大会:東海大菅生10-0多摩工科>◇12日◇1回戦◇スリーボンドスタジアム八王子
東海大菅生が参考記録ながら継投でノーヒットノーランを達成し、6回コールドで初戦を突破した。
先発した吉田潤晴投手(3年)は5回を投げ、2四球を与えながらも無安打無失点。2番手の薗部大輔投手(3年)も1回を3者凡退に抑え、6回を無安打無失点で締めくくった。
吉田は「立ち上がりは少し緊張しましたが、4回くらいから冷静になって相手の応援も聞こえてくるようになりました」と笑顔を見せた。直球とスライダーを軸に低めを突く丁寧な投球で打者を翻弄(ほんろう)。バッテリーを組む鹿倉隆志捕手(3年)は、お尻を地面につけるほど低く構え、低めへの投球を要求した。鹿倉は「昨夏の決勝で対戦した日大三の近藤投手は制球力があって、『こういう投球をすれば勝てるんだな』と負けた側として学ぶことがありました」と振り返った。
打線は10安打10得点と爆発。1番打者の鹿倉は4回、左中間を破るランニング本塁打を放った。ヘッドスライディングで生還し、「ベンチも観客席も含めて流れを持ってこられると思って、体を張りました」と気迫を見せた。
試合後には、若林弘泰監督(60)が今年度限りで退任する意向を表明した。主将の吉本壌外野手(3年)は「ベンチに入れなかった3年生の思いも背負って、監督とスタンドにいる3年生を絶対に甲子園へ連れていきたいと思います」と力強く誓った。
◆若林弘泰(わかばやし・ひろやす) 1966年(昭41)4月22日生まれ、神奈川県出身。東海大相模、東海大、日立製作所から91年ドラフト4位で中日入団。投手としてプロ通算17試合1勝1敗。会社員を経て、高校の教員免許取得。社会科教諭として東海大菅生に着任し、09年より野球部監督。一時指導から外れていた期間もあったが、監督として今までに甲子園出場は4回(15年春、17年夏、21年春夏)、17年夏はベスト4に導いた。主な教え子には田中幹也(中日)、松本健吾(ヤクルト)、成瀬脩人(DeNA)ら。