<高校野球埼玉大会:熊谷工1-15県浦和>◇15日◇3回戦◇レジデンシャルスタジアム大宮
東大志望の頼れる主将が、2年連続の3回戦突破に導いた。偏差値約72の県浦和(埼玉)尾崎慎之助捕手(3年)が、2安打5打点をマークした。攻撃をけん引し、60年ぶりシード権を獲得した県内屈指の進学校を導く。
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三塁側スタンドから響く伝統の応援団の力強いエールが球場を包む。声援を背に、県浦和の主将・尾崎が勝負を決めた。初回、1点を先制してなお2死満塁。「前の打者から『スライダーが良い』と聞いていたので、変化球を待っていました」。狙い通りに捉えた打球は右越えの走者一掃3点適時三塁打。2安打5打点の活躍で、チームを昨夏に続く2年連続の4回戦進出へ導いた。
埼玉屈指の進学校は、今春16強入りし、60年ぶりにシード校として戦う。チームをまとめる主将が、同校への進学を決めたのは応援団の存在だった。中学3年時に県営大宮球場で見た応援に心を奪われた。「本当に格好良かった。この応援の中で野球がしたいと思いました」。1951年創設の伝統を誇り、第一応援歌「八重雲起る」は盛大に歌い継がれる伝統曲。部員36人と県内最多を誇る応援団の存在は、今も大きな力になっている。
野球を始める小学4年まではサッカーに打ち込み、一時はテニスも経験した。「ボールに当てる感覚はテニスで培われたと思います」。異なる競技で磨いた感覚が、勝負強い打撃につながっている。
卒業後は東大進学を志望する。目標は同校OBで東大時代に東京6大学でベストナインにも輝いた大原海輝さん(23)。「自分もそういう選手になれるよう、まずは高校野球が終わったらしっかり勉強して東大に入りたい」と決意を語った。憧れの応援団に背中を押されながら、尾崎は新たな歴史を切り開いていく。【会田京叶】
◆尾崎慎之助(おざき・しんのすけ)2008年(平20)12月26日生まれ。埼玉県さいたま市出身。小学4年から野球を始め、中学はさいたまポニーリーグでプレー。県浦和では昨夏から正捕手として活躍。175センチ、78キロ。右投げ右打ち。
◆県浦和 1895年(明28)に埼玉県第一尋常中学校として創立された埼玉県内最古の県立男子校。野球部創部は翌96年。生徒数1080人、野球部員48人。甲子園出場は春2度。主なOBは宇宙飛行士の若田光一氏、音楽家のタケカワユキヒデ、外科医の天野篤氏ら、内閣総理大臣秘書官の飯田祐二氏など政界にも多数輩出。学校所在地はさいたま市浦和区領家5丁目3の3。杉田和明校長。