〈高校野球大阪大会:大阪立命館3-2大阪桐蔭〉◇19日◇4回戦◇くら寿司スタジアム堺
最後のアウトコールが響き渡った瞬間、大阪桐蔭ナインの目には大粒の涙があふれていた。歓喜に沸き返る大阪立命館とのコントラスト。センバツ王者で史上初の3度目の春夏連覇を目指した大阪桐蔭が4回戦まさかの敗退。大阪で16強に進めなかったのは、16年に関大北陽に3回戦で敗れて以来10年ぶりだった。
主将としてチームを引っ張った黒川虎雅(たいが)内野手(3年)は「どこの高校よりも日本一に向かってやってきた自信があった。でも、最終的に勝つチームが強い。勝ちきれなかった弱さがあった」と涙が止まらなかった。
大阪桐蔭にとって「悪夢の延長10回」になった。2-2のタイブレークで先攻の大阪立命館に暴投で1点を勝ち越された。その裏、1死満塁と攻め、スクイズ成功で同点…、かと思われた。だがこの時、打者の右足が打席からはみ出していたと判断され、反則打球で痛恨のアウトに。最後は2死満塁で黒川が投ゴロに倒れて短い夏が終わった。
西谷浩一監督(56)の目も赤かった。「みんな頑張ってくれたんですけど、勝ちに導いてやれなかった。だれのせいでもない。監督の責任だと思っています」とくちびるをかんだ。今夏は、センバツV腕の川本晴大投手(2年)大会直前、左肩の故障で登録メンバーを外れるアクシデントでスタート。この日はもう1人のエース右腕吉岡貫介投手(3年)が6回2失点で試合をつくったが、打線が相手の倍の8安打を放ちながら、勝負どころであと1本が出なかった。
黒川は「(センバツ優勝校として)甲子園に出ないといけないプレッシャーもありました」と明かした。春の大阪は関大北陽に敗れて4強止まり。危機感をもってチームを見つめ直し、リベンジを誓って臨んだ夏だった。西谷監督は「2年生以下は新チームがある。しっかりやるしかない」と懸命に前を向いた。出直しの秋になる。【佐藤妙月】