<高校野球東東京大会:二松学舎大付4-3明大中野>◇22日◇準々決勝◇神宮
敗退チームのドラマにスポットを当てる「胸張ってイイじゃん」を随時掲載し球児たちの奮闘に迫ります。
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教室では担任と生徒、グラウンドでは監督と主将。明大中野の佐藤晃平監督(38)と主将の近藤友樹内野手(3年)は、この1年間最も近い距離でチームをつくり上げてきた。
昨夏の敗退から2日後に佐藤監督は新監督に就任した。教員として校務を終えてからグラウンドへ向かう毎日。限られた時間の中で掲げたのが、自分たちで考える野球だった。「この山に登れとは言う。でも登り方は自分たちで考えてほしい」(佐藤監督)。練習メニューは主将の近藤を中心に3年生がつくる。野球だけでなく、社会に出ても必要な考える力を身につけてほしいという願いもあった。
教室では厳しい担任教師でも、近藤は「野球のときの方が冗談を言います」と笑顔を見せる。一方の佐藤監督も「教室ではうるさいですよ」と目を細めながら、「試合で求める声をしっかり出せるし、野球を見る力もある」と主将への信頼を口にした。
この日は3点を先行しながら逆転負け。近藤も4打数1安打に終わり、昨秋敗れた二松学舎大付への雪辱は果たせなかった。それでも、監督から託された自主性は最後までチームの支えだった。近藤は「自分たちで考えてやってきたことは間違っていなかったと思います。結果は出なかったけれど、この1年間で成長できました」。選手が自ら考える野球を貫いた1年間は、チームにとって大きな成長の時間となった。【栗林真菜】