<高校野球大阪大会:箕面学園7-6東海大大阪仰星>◇26日◇準決勝◇大阪シティ信用金庫スタジアム
キャプテンのひと振りが創部初めての快進撃を呼び込んだ。箕面学園の主将・橋本龍汰外野手(3年)が、1点を追う延長10回2死二、三塁から起死回生の同点適時打を放った。わずか2球で追い込まれてからの3球目。スライダーを仕留め、打球は三遊間を破った。
「集中していてあんまり覚えていないです。打った瞬間はうれしかったです」
仲間の思いにも応えた。打席に入る直前、背番号12をつけた三輪良心(3年)が伝令で駆け寄ってきた。耳元で「ここまで練習してきて、最後の最後まで迷惑をかけるけど、頼むで!」。熱い言葉で背中を押され、ベンチ、スタンドからの声援にも鼓舞された。
「自分が打つしかないと思った。ここで絶対に打つ気持ちだけでした」。最後は腹をくくり、執念の一打で試合を振り出しに戻した。そして11回裏にチームはサヨナラ勝ち。創部初めての決勝進出を果たした。
劇的決着に笑顔を見せた橋本主将だが、1度は野球を諦めようとさえ思った。1年冬の帰宅途中にバイクと衝突事故。頭蓋骨と左手を骨折する大けがを負った。2週間の入院生活を余儀なくされ「もう野球はできないかもしれないと思ったこともあります…」。それでも、入院生活中にチームメートから励ましの動画が送られ「もう1回頑張ろうと思えるようになった」と立ち直るきっかけになった。同4月からグラウンドに戻り、同6月に競技復帰を果たし「野球ができることは当たり前じゃないので。感謝の気持ちを持って野球をやっています」と言う。
集大成の夏はいよいよ大詰めを迎えようとしている。28日の決勝の相手は春の府大会でコールド負けした履正社だ。「もうここまで来たら絶対に勝つしかない。絶対に甲子園に行くっていう思いで戦います」と力を込めた。春夏通じて初の甲子園へ-。大阪頂上決戦の舞台は整った。