【甲子園】左足のハンデ越え聖地へ 札幌日大・安井壱之心マネジャー、3年間に悔いなし

札幌日大対仙台育英 ベンチから声を出す札幌日大・安井壱之心記録員(撮影・前田充)

<全国高校野球選手権:仙台育英3-1札幌日大>◇5日◇1回戦◇甲子園

札幌日大 安井壱之心さん(3年)

「最後にみんなが全力で向かっていく姿を見て、3年間やってきて良かった」。試合後、表情は晴れやかだった。

普段はマネジャーとしてチームを支え、今夏は記録員としてベンチ入り。常に選手のそばでチームに貢献してきた。「試合に出ていない人も一球一球に入り込んでいましたし、ベンチもスタンドも一体となって戦えたのは、このチームのすごく成長した部分だと思います」と仲間をたたえた。

中学時代は野球部に所属も、生まれつき左ひざが内側に曲がる「先天性内反足」のため、高校進学を機に選手を断念。マネジャー志望で入部した。しかし、入学当初は業務を覚えることだけで精いっぱい。「自分は全国のマネジャーさんに比べてできないことも多いし、チームに負担をかけるマネジャーってどうなのかなと考えることは多かったです」と葛藤を振り返った。それでも「器用にできない分、一つ一つ丁寧にやろう」と心に決め、ノックも一球一球に思いを込めて打ち続けた。

努力の先にたどり着いた最後の夏。目標だった日本一にも、甲子園初勝利にも届かなかったが「日本一を目標にやってきたので悔しさはありますが、この経験は絶対に次の世代につながると思うので、後輩たちには頑張ってほしい」とエールを送った。

そして最後は、自身と同じ境遇の子どもたちへメッセージを送った。「自分と同じような境遇を持った子どもたちも、気にせず自分のやりたいことをやって、常に前を向き続けてほしい」。3年間の高校野球人生を、前向きな言葉で締めくくった。

【甲子園】開幕! 早くも大会第1号 仙台育英が札幌日大に競り勝ち開幕戦勝利/詳細