【甲子園】史上初 女性審判員が甲子園デビュー「大丈夫、できる!」控える残り4人にエール

札幌日大対仙台育英 二塁塁審を担当する森田真紀審判員(撮影・野上伸悟)

<全国高校野球選手権>◇5日◇1回戦1試合◇甲子園

開幕試合で、埼玉県高野連所属の女性審判員・森田真紀さん(49=埼玉市立慈恩寺中教員)が二塁の塁審としてグラウンドに立った。

春夏の甲子園で女性がジャッジを務めるのは史上初。注目の舞台で落ち着いた裁きを見せ、歴史的な一歩を踏み出した。「絶対に失敗できないと思っていた。まずは無事に1試合を終えることができてホッとしました」と安堵(あんど)から目頭を押さえた。

グラウンドでは「ボールから目を離さない」「常にボールに正体する」と基本を言い聞かせ続けたという。ミスなく試合をさばき、「冷静に見ると甲子園はすごくきれいで、その中に居させてもらえてありがたかった。大きな舞台を終えて、終わってみると『またあそこに立ちたい』という気持ちを持てる場所でした」と魅力を口にした。

埼玉県熊谷市出身の森田さんは、深谷第一高でソフトボール部、大学、社会人では女子軟式野球部でプレーした。埼玉県内の高校の教員1年目に、勤務先の野球部員が少なかったことから練習に参加し、「何かお手伝いできないか」と審判を始めたのがきっかけだ。その後、2児の母となり、育児と仕事で多忙のため約10年間は野球から離れた。それでも「休んでいる間も声をかけ続けてくれた」と、埼玉県高野連の幹部や仲間の支えがあり、6年前に復帰。2年前から講習会に参加し、全国への道が開けた。

この日、スタンドでは野球をやっている小6と小4の2人の子どもたちが見守った。「ゲームコントロールなど自分の中で悔しい部分もあった。半分半分です」と向上心を忘れなかった。今大会で控える残り4人の女性審判員へ向けて、「『大丈夫、できる! 』と伝えたい」と笑顔でエールを送った。