【甲子園】横浜・村田監督「内野6人シフト」の可能性を示唆「確率の問題だと思うんですが…」

投手陣を集め、熱心に指導をする横浜・横浜村田浩明監督(撮影・保坂淑子)

横浜(神奈川)・村田浩明監督(40)が前代未聞の「内野6人シフト」の可能性を示唆した。第108回全国高校野球選手権大会は10日に1回戦屈指の好カードが行われる。昨春のセンバツを制した横浜と、昨夏の甲子園王者・沖縄尚学が激突。強豪同士の大一番で、1点もやれない勝負どころで「究極のシフト」がベールを脱ぐかもしれない。

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横浜は6日、兵庫・伊丹市内の球場で2時間の公式練習を行った。守備を中心に連係プレーなどを確認。村田監督は「確率の問題だと思うんですが、よし、これは行けるっていう場面があれば、5人シフト、あるいは6人シフト、外野を置かないで内野だけとか。そういうこともあるのかと思っています」と驚きの作戦を口にした。

横浜はこれまで「内野5人シフト(外野2人)」で数々のピンチを切り抜けてきた。村田監督は、24年秋の明治神宮大会、25年夏の甲子園、26年春の関東大会で披露した。今回は、さらにその上をいく「内野6人シフト(外野1人)」という超変則シフトを視野に入れている。最速157キロ右腕・織田翔希投手(3年)ら150キロ超えの投手が複数いるからこそ外野をわずか1人に絞り、打球の飛んでこないエリアを思い切って「空き家」にする守備隊形が成立する。

村田監督は横浜伝統のデータ分析に基づき、沖縄尚学の各打者の打球コースを把握。二塁ベース後方や三遊間、一、二塁間に分厚く人を配置することで、スクイズやゴロゴーを防ぐ。歴史に残るであろう「6人シフト」も選択肢に、再び伝説をつくる。

選手たちは指揮官の構想にも準備万全だ。内野5人シフトは普段から練習を積んできた。二塁を守る田島陽翔内野手(2年)は「内野5人になった時は連係が大事。監督の指示を一塁の小野さんから自分、そして次の選手へと声をかけ気持ちをひとつにする。一つの動きを全部シンクロさせるんです」と話し、一塁の小野舜友内野手(3年)は「守備範囲が狭いので、とにかく(打球を)体で止める。多少はじいても近くに選手がいるのでアウトにできる」と、ポイントを口にした。

もちろん、いざとなったらのプレーであり「やりたくはない。絶対点をあげられない時の手段」と村田監督。勝負の一戦まで、あらゆる策を講じながら、勝利を引き寄せる。【保坂淑子】

▽横浜・織田翔希投手 野手は細かいところまで練習してくれて安心して投げられる。ただ(変則シフトの時は)野手のポジションを見ながら投げなければならないが、自分はバッターを抑えることに専念したい。

▽遊撃を守る横浜・池田聖摩内野手(3年) 内野6人は練習をしたことはないけど、頭の中で想定はできている。攻めた守備で、変則守備で防いだ1点は大きな流れにつながる。

◆横浜・村田監督の過去の「内野5人シフト」

◇24年11月23日 明治神宮大会準決勝(○3-1東洋大姫路) 同点で迎えた延長10回裏1死満塁から、相手の右打者が引っ張れないと分析し、左翼手を二塁ベース後方へ配置。無失点で切り抜けて勝利へつなげた。

◇25年8月19日 全国高校野球選手権大会準々決勝(●7-8県岐阜商) 同点の9回裏1死二、三塁と、延長10回裏1死一、三塁で2度実施。9回はスクイズの打球をグラブトスで本塁アウト。延長10回も一邪飛と空振り三振に仕留めた。

◇26年5月18日 春季関東大会準々決勝(○4-3健大高崎) 1点を追う8回裏1死二、三塁から、左翼手を遊撃に回し、遊撃手が投手の後ろに入って厚みを持たせた。三振と遊ゴロで打ち取りピンチを脱出し、直後の9回に逆転勝ち。