【甲子園】熊本に白星届けた!初出場の有明 劣勢の9回に永田晴輝が逆転打 諦めない姿勢貫き

有明対立命館宇治 9回表有明2死満塁、走者一掃3点適時二塁打を放つ永田晴輝(撮影・野上伸悟)

<全国高校野球選手権:有明6-3立命館宇治>◇7日◇1回戦◇甲子園

地震の爪痕が残る故郷へミラクル白星を届けた。創部30年目で初の甲子園出場を果たした有明(熊本)は、2点を追う9回に一挙4点を奪い、6-3で立命館宇治(京都)に逆転勝ちした。7回には盗塁の判定をめぐり今大会初のビデオ検証が行われ、二塁でアウトになった走者・永田晴輝内野手(3年)が、9回2死満塁から走者一掃の中前適時二塁打を放ち、試合をひっくり返した。最後まであきめない姿は、被災地・熊本へ大きな勇気と感動を与えた。

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最後まで戦い抜いた先に、劇的なドラマが待っていた。「自分たちが被災された方々に一番近い存在。恩返しだったり勇気を与えられるのは自分たちしかいない」。開会式後にこう語っていた主将の実田(さねだ)聡志内野手(3年)は最後の打球がグラブに収まったのを見届けた瞬間、右手こぶしをぐっと握り勝利をかみしめた。

7回に2点を返し、1点ビハインドで最終回に突入した。9回表。1死から敵失で出塁するとその後2死満塁に。あとアウト1つで明暗がわかれる場面で、打席には永田晴輝内野手(3年)が立った。7回も適時打を打った永田は、9回の攻撃が始まる前からナインに「(永田に)回せ」と期待を寄せられ準備していた。そしてみんながつなぎ現実に。「自分がしっかり決めてやる」と振り抜いた打球は中堅手の左を抜ける3点適時二塁打。土壇場での逆転を呼び込み名前の通りチームを晴れにしてヒーローとして輝いた。

この大舞台でも甲子園初出場の原動力となったエース斉藤遼汰郎投手(3年)と工修哉投手(3年)の左の二枚看板で挑んだ。熊本大会同様、先に工が先発マウンドに上がった。だが3回、先頭に左前打を浴びその後2死二塁とされると、適時右越え二塁打で先制を許した。それでも最少失点で切り抜け4回も要所を締めて抑えると、ここでエースにバトンを託した。しかし斉藤が5回は3者凡退も、6回に先頭へ冒頭による出塁などで無死二、三塁のピンチから適時右二塁打を浴び2失点。終始劣勢だったが、最後の最後に試合をひっくり返した。

被災地で懸命に過ごす人々へ勇気、そして活力を与える戦いはまだまだ終わらない。【佐藤妙月】

◆震災被災地の甲子園代表 95年センバツでは、同年1月の阪神・淡路大震災で被害を受けた兵庫県から神港学園、育英、報徳学園の3校を選出。いずれも初戦を突破し、神港学園は8強入りした。16年夏、鍛治舎巧監督が率いた秀岳館(熊本)は4月の熊本地震発生後に実戦不足となり、九鬼隆平主将ら20人は一時、八代市内の避難所で清掃ボランティア活動を行った。深夜0時過ぎまでの猛練習などで追い込み、熊本大会で優勝。甲子園では4強入りした。

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